[視点]

2024年7月号 357号

(2024/06/11)

金融商品取引法の改正とM&A実務への影響等

勝間田 学(アンダーソン・毛利・友常法律事務所 外国法共同事業 パートナー 弁護士)
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1 はじめに

 2024年5月15日に、参議院本会議において、「金融商品取引法及び投資信託及び投資法人に関する法律の一部を改正する法律案」(以下「本改正法」といいます。)が可決され、成立しました。

 本改正法には、金融商品取引法における公開買付制度の見直しが含まれていますが、これは、2023年12月25日に金融審議会より公表された「公開買付制度・大量保有報告制度等ワーキング・グループ報告」(以下「ワーキング・グループ報告書」といいます。)による提言を受けたものです。

 他方で、本改正法による公開買付制度等に係る改正は、ワーキング・グループ報告書による提言の一部であり、当該提言のうち本改正法に含まれていない事項については、将来的な課題となる見込みです。

 本稿においては、ワーキング・グループ報告書について可能な範囲で言及しつつ、本改正法による公開買付制度の見直しの概要を解説するとともに、M&A実務への影響等についても付言することとします。

2 本改正法による公開買付制度の見直しの概要



■筆者プロフィール■
勝間田 学(かつまた・まなぶ)
2001年 一橋大学法学部卒業、2002年 弁護士登録(第二東京弁護士会)、2008年 米国シカゴ大学ロースクール(L.L.M)修了、2008年~2009年 英国ロンドン市のHerbert Smith Freehills 法律事務所にて執務、現在 アンダーソン・毛利・友常法律事務所外国法共同事業 パートナー。
専門分野は、M&A、企業再編、アクティビストを含めた株主対応、その他会社法・金融商品取引法を含む企業法務全般。とりわけ、事業会社による経営統合、公開買付け(TOB)を伴う上場会社のM&A、クロスボーダーのM&A等に豊富な経験を有している。

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