2022年1年間の上場企業の事業再編の動きを見ると、件数ベースでは、事業や会社の「買い」(合併、買収、事業譲受)が771件、前年比22.8%増と、コロナ前の水準に回復した。他方、事業や子会社の「売り」(カーブアウト系:事業売却、子会社売却)は333件、18.6%減と、ここ数年の増加傾向に歯止めがかかった。金額ベースでは、「買い」2兆7239億円、21.4%減、「売り」3兆4637億円、34.8%減と、いずれも大きく落ち込んだ。大型の海外M&Aや国内再編が減少しており、停滞感は拭えない。事業構造改革が待ったなしの状況にあるなかで、2023年の動向が注目される。
2022年1-12月の動き