七月のM&A市場では金融業界の動きが活発だった。国内では、公的資金がらみ。ともに一時国有化され未だに公的資金を抱える新生銀行とあおぞら銀行が二〇一〇年一〇月をめどに合併する。総資産合計は中央三井トラスト・ホールディングスを上回り、国内六位となる。その中央三井も公的資金を返せず国が八月一日付で筆頭株主になる。クロスボーダーでは、米シティグループ傘下の日興グループの売却先が決定し、同グループは分割・再編されることとなった。証券や資産運用の業界地図が塗り変わり、金融業界が新たな競争の時代を迎えるとみられる。