東証プライム市場上場の大手仲介会社3社である日本M&Aセンター(2127)、M&Aキャピタルパートナーズ(6080、以下MACPと表記)、ストライク(6196)の 7月27日株価終値は、それぞれ1116円、3205円、3350円だった。翌日の四半期決算発表を経て、翌週8月3日の終値は707円、2640円、2912円となり、一週間でそれぞれ37%、18%、13%株価は下落した。
レコフM&Aデータベースによると、公表された事業承継M&Aの件数は年初から7月末まで373件、前年比17%の減少となっている。これまで、高成長を謳歌してきたM&A仲介業界だが、ここにきて曲がり角を迎えているように見える。その中身を吟味してみたい。
事業承継M&A市場とM&A仲介会社の高い成長性に対する確信が薄らいできた 事業承継M&Aの公表された件数推移は以下の通りである。事業承継案件は未公表案件が多いので、グラフ①は市場全体の件数を表しているわけではないが、少なくとも公表される事業承継案件件数は、増加傾向は示していない。公表率が大きく変化する要因が見当たらないので、市場全体も足踏み状態になっている可能性はある。
グラフ①...