[編集部から]

2020年12月号 314号

(2020/11/16)

次号予告と編集後記(2020年12月号)

次号予告

2021年1月号
特集:【対談】坂元繁友社長が語る「芝浦機械の経営改革」
2020年12月15日発売予定 
※内容は変更されることがあります。タイトルは仮題です。

編集後記

■12月号の特集企画は、恒例の西村あさひ法律事務所の武井一浩先生司会・進行による座談会です。「2020年の企業法制の振り返りと論点 ~事業再編実務指針を踏まえた事業ポートフォリオマネジメント/ストラテジックレビュー」と題し、オンラインでの開催は夕刻に始まり3時間に及びましたが、M&Aに関する政策、制度、実務、研究に携わる多様な方々の本音の議論の場に立ち会うことができ、様々な示唆を得ることができました。
「データを読む」では、本座談会にあわせて「上場企業の売却(カーブアウト系)動向」をまとめています。本執筆にあたり、1985年から2006年までのデータを整備し、1985年以降約36年間の上場企業の「買い」と「売り」の歴史が分析できるようになりました。最近では「M&A巧者」といわれる企業が徐々に増えてきてはいますが、実は企業経営におけるM&A戦略の実践については「売り」だけでなく「買い」も道半ばではないか、改めてそう感じさせるものがありました。データ整備に関わった皆さん、お蔭様でまたひとつデータベースの拡充が実現しました。(優)

■学生寮にいた頃、毎年この時期に消火訓練がありました。ある年、火に怯えた2人の消火係が急に騒ぎ出し、誤って消火剤をあらぬ方向へまき散らしてしまいました。その場は騒然となり、結局参加していた消防士が消火することに。私たちは学生部からひどく叱られました。
パニックは怖いですねと、この話を行動心理学の先生に話したところ、「恒常性バイアスも怖いよ」とのこと。恒常性(正常性)バイアスとは、人が異常事態に遭遇した時、あえて事態を楽観視し、精神の安定を保とうとする傾向のことです。不測の事態にその都度過剰に反応し疲弊してしまわないためには必要な心理ではあるものの、火災時などでも「大したことはない」と思い込こませ、避難行動を阻止してしまうので被害を拡大させる原因にもなっているそうです。
感染症の流行期が迫るなか、コロナ疲れを乗り越えて、コロナと共存しながら「新しい日常」を受け入れ、徐々に社会経済活動を活性化しようという気運が高まっています。ふと思い出した消火訓練に、恐れず、果敢に立ち向かう努力が無駄にならないよう、正しく恐れる気持ちも持ち続けようと思いました。(本)

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