[編集部から]

2025年9月号 371号

(2025/08/12)

次号予告と編集後記(2025年9月号)

次号予告

2025年10月号
特集:ヘルスケア領域(CRO、SMO)に相次いで投資するブラックストーンの狙い
2025年9月9日 マールオンライン上のリリース 
2025年9月16日 発売
※内容は変更されることがあります。タイトルは仮題です。

編集後記

SPCの新設情報を探ってMBOを公表前に察知し、対象会社の株式を先回りして購入しようとする投資行動に証券取引等監視委員会(監視委)がかつて注意を促したことがありました。具体的には2022年10月、「MBOの実施に伴い設立される新会社(SPC)について」と題し、監視委が関係者に対して、SPCの名称が「当該上場会社との関連を容易に推測させるものであったり、所在地、代表者・役員の一部が当該上場会社と同一であったりするなどの事例がある」「新しく設立される会社と当該上場会社との関連性が比較的簡単に類推できてしまうと、『近い将来、当該上場会社株式のMBOが行われるのではないか』といった推測が容易になる」(監視委HP)などと注意を呼び掛けたものです。
その後、状況がどう変化したのかが気になりますが、少し前に監視委の幹部に話を聞いたところ、この注意喚起ページへのアクセス数は「いまだに多い」とのことで、当局としての対応方針に苦慮しているように見受けられました。SNSなどの投稿を見ていると、少なくとも投資家サイドの行動は当時からさほど変わっていないような気もします。
このようなMBOの先回り買いの問題に加え、公開買付け一般に目を向けても、このところインサイダー取引事案の増加が目立ちます。市場の公正性を維持するためにも、実効性のあるルール整備や周知活動が求められる局面なのかもしれません。(武)

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