[M&A戦略と法務]

2010年2月号 184号

(2010/01/15)

公開会社法制定に向けた動き

TMI総合法律事務所 弁護士 荻野 敦史
  • A,B,EXコース

第一 公開会社法制定に向けた動き

近時、主に上場会社及びそれをとりまく関係者を中心として、民主党公開会社法プロジェクトチームにより検討が進められてきた公開会社法の制定に向けた動きが注目を集めている。
公開会社法は、行き過ぎた株主至上主義を問題視し、単に株主のみならず、取引先や従業員などのステークホルダーを考えた行動を企業に求めるものであり、同様の事項を規律してきた会社法、金融商品取引法とは若干哲学を異にするものともいえよう。
また、技術的には、公開会社法を制定しなくとも、会社法の改正、金融商品取引法の改正、上場規程の改正などで同様の趣旨を達することは可能である。もっとも、対外的に対日投資が行いやすい環境を整えたことをアピールし、中長期的な視野で投資をする海外の投資家を呼び込むために、あえて公開会社法という特別法を制定することが検討されているようである。
 

この記事は、Aコース会員、Bコース会員、EXコース会員限定です

マールオンライン会員の方はログインして下さい。ご登録がまだの方は会員登録して下さい。

バックナンバー

おすすめ記事