[Webインタビュー]

(2022/03/18)

【第137回】日本・東南アジアに照準を合わせたVC、ジェネシア・ベンチャーズ「3号ファンド」の投資戦略

田島 聡一(CEO/General Partner)
鈴木 隆宏(General Partner)
河合 将文(Partner/Chief Sustainability Officer)
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田島聡一氏(中央)、鈴木隆宏氏(右)、河合将文氏(左)(写真提供:ジェネシア・ベンチャーズ)


150億円規模を目指して

―― ジェネシア・ベンチャーズ(以下GV)は、現在3号ファンドを組成中です。まず、GVの特徴について聞かせてください。

田島 「当社は、原則リード投資家として、日本及び東南アジアで革新的なデジタルビジネスを手掛けるプレシード・シードステージのスタートアップへの投資にフォーカスしたベンチャーキャピタル(VC)として2016年8月に設立しました。その後、2018年10月にジャカルタ、2019年9月にはホーチミンに事務所を開設しています。

 投資対象の事業領域は、デジタル・トランスフォーメーション(DX)、ニューエコノミー、メディア・エンターテインメント、フロンティアテックの4つです。もう少し具体的に言いますと、産業のビジネス・ストラクチャーをアップデートするSaaS(Software as a Service)・多重構造を解消するプラットフォーマーなどのDX周辺領域、個人のエンパワーメントや顧客体験の最適化・循環型経済を実現するOMO(Online Merges with Offline)・C2C(Consumer to Consumer :EC、SERVICE)・シェアリングエコノミー・非中央集権型プラットフォームなどのニューエコノミー周辺領域、個人の興味関心が多様化する中で人々の心を動かす体験価値を提供するメディアやコンテンツ・VR/ARなどのメディア・エンターテインメント周辺領域、ロボティクス・デジタルツイン・宇宙分野などの新たな産業や情報科学の応用が生み出す革新的なデジタル・イノベーション周辺領域の4つです。

 3号ファンドは、40億円規模の1号ファンド(2017年12月最終クローズ)、80億円規模の2号ファンド(2020年10月最終クローズ)に続くもので、2022年1月のファーストクローズで既に100億円の資金がコミットされていまして、2022年9月を予定している最終クローズ時には150億円規模を目指しています。

 3号ファンドのLP(投資家)の多くは、1号や2号ファンドに出資していただいているLPが多くを占めていますが、新たに産業革新投資機構(JIC)にも出資していただきました。引き続き、機関投資家の方々はもちろん、スタートアップとのオープンイノベーションに積極的な事業会社の方々とお話ししていきたいと考えています」

106社に出資、東南アジアを中心に3割の投資実績

―― 1、2号ファンドの投資実績と3号ファンドの投資戦略について聞かせてください。

.....


■田島 聡一(たじま・そういち)
大阪大学工学部卒。三井住友銀行で約8年間、個人向けローンや中小・ 大企業融資、シンジケーション・債権流動化等、さまざまな形態の資金調達業務に関わり、2005年1月サイバーエージェントに入社。同社では、事業責任者として金融メディアの立ち上げに参画し、同事業を上場企業に売却。その後、サイバーエージェントの100%子会社であるサイバーエージェント・ベンチャーズ(現:サイバーエージェント・キャピタル)でベンチャーキャピタリストとして投資活動に従事し、多数の企業のIPO・バイアウトを実現。2010年8月以降は同社の代表取締役として、投資エリアの拡大や8ヶ国における投資戦略の策定及び全案件の投資判断に深く関与することで、同社をアジアで通用する数少ないベンチャーキャピタルにまで成長を牽引するとともに、日本ベンチャーキャピタル協会(JVCA)の理事として業界全体の活性化に注力。2016年8月にジェネシア・ベンチャーズを創業。

■鈴木 隆宏(すずき・たかひろ)
早稲田大学スポーツ科学部卒。2007年4月サイバーエージェントに入社。学生時代から、インフルエンサーマーケティングを行う子会社CyberBuzzの立ち上げに参画し、新規事業立ち上げ、アライアンス業務、新規営業チャネルの開拓等に関わる。その後、サイバーエージェントグループのゲーム事業に関わり、子会社CyberXでモバイルソーシャルアプリケーションの立ち上げ及びマネジメント業務に従事し、高収益事業への成長に貢献。2011年6月よりサイバーエージェント・ベンチャーズ(現:サイバーエージェント・キャピタル)に入社し、日本におけるベンチャーキャピタリスト業務を経て、同年10月よりインドネシア事務所代表に就任すると共に、東南アジアにおける投資事業全般を管轄。東南アジアを代表するユニコーン企業Tokopedia(インドネシア)への投資など、多数の経営支援を実施。2018年9月末に同社を退職し、ジェネシア・ベンチャーズに参画。

■河合 将文(かわい・まさふみ)
東京大学経済学部卒。UCLA School of Management MBA。農林中央金庫で約10年間、欧米市場における社債やクレジットデリバティブなどの信用商品、仕組債や証券化商品などのストラクチャード商品に対するオルタナティブ投資業務に関わる。その後、KPMG FASでのM&Aアドバイザリー業務経験を経て、2011年に日本政策投資銀行(DBJ)に入行。同行では財務部でALMなどを担当したほか、DBJアセットマネジメントでは海外PEファンドへのLP投資及び国内機関投資家営業に従事して同社のAUM拡大に貢献。2017年よりDBJキャピタルに出向し、ベンチャーキャピタリストとしてシード・アーリー期の国内ベンチャー企業に対する投資及び国内外VCファンドに対するLP投資に従事。2021年以降は同社の取締役投資部長として、投資戦略の策定や投資判断を行うとともに、DBJグループ取引先の大企業と投資先ベンチャー企業との連携支援にも注力。2021年9月よりジェネシア・ベンチャーズに参画。

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