[Webインタビュー]

(2015/02/04)

【第49回】GP100社インタビューで明らかになったアジアにおけるPEファンドの課題

深沢 政彦(アリックスパートナーズ マネージングディレクター アジア地域共同統括)
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企業価値創造で欧米より遅れをとる

―― アリックスパートナーズは、「企業価値を高める:アジアのプライベート・エクイティによる企業価値創造の取り組みに関する調査レポート」と題するレポートを発表しました。この調査はどのような方法で行われたのですか。

「この調査レポートは、アジア太平洋地域において投資を行っているローカルおよびグローバルのプライベート・エクイティ(PE)ファンドが、投資先企業の価値を増大させるための実務的取り組みに関する課題について、ジェネラル・パートナー(GP)がどのような見解や見通しを持っているか、約100社のPEファンドのGPにインタビューして作成されました」

―― アジアに投資をしているPEファンドの投資スタンスに変化は見られますか。

「アジア太平洋地域は、過去10年間、経済成長の中心地として注目されてきました。しかし、2012年後半以降、経済成長率は継続的に減速していまして、特に中国とインドという2つの最大市場ではこの傾向が顕著です。そのため、これまで国内総生産(GDP)の急拡大を背景に成長を続けてきた企業は、今では競合に打ち勝つために事業戦略を最適化することを真剣に考える必要に迫られています。これに伴って、プライベート・エクイティも投資先企業との関わり方を変化させてきています。GDPが力強く成長していた時期には、投資先企業の規模拡大が至上命題でしたが、現在では規模の拡大よりもオペレーションの改善によって利益を改善させることに重点が置かれるようになっています。(図1)

図表1 アジア地域でオペレーション改善の必要性が増している背景を教えてください




 

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