[Webインタビュー]
(2015/10/14)
ベンチャー・エコシステムの拡大・発展
―― 日本ベンチャーキャピタル協会(*)(以下JVCA)の第6代会長である尾崎一法氏が、任期半ばの2015年4月7日逝去されました。その後を受けて仮屋薗さんが第7代会長に就任されたわけですが尾崎前会長の基本方針をさらに推し進めるという重責を担われることになりましたね。
「JVCAは02年に設立されましたが、設立の際にグロービスは理事メンバーで、発起人として設立に加わった経緯がございます。私自身は、当時はいわゆるベンチャーキャピタリストとして1件1件の企業の投資育成に携わっていたわけですが、JVCA発足の際の主要な目的の1つに、ベンチャーキャピタリストの育成がありました。グロービスはグロービス経営大学院を運営していたこともあって、JVCAの主要な活動の1つとなっておりますベンチャーキャピタリスト育成講座の企画と構成、そして最終回の登壇をずっと私がやってきました。ですから、JVCA設立の発足の当初から教育という形で関わってきております。私共は、協会発足当初より業界発展に尽力いただきました故尾崎会長の遺志と言葉を受け継いで、協会運営を通じた社会貢献に尽力していきたいと考えております」
―― 新協会長として、どのようなことに活動の重点を置かれますか。
「今年の取り組みとして3つの重点項目を掲げています。まず1つ目のテーマが、『ベンチャー・エコシステム(生態系)の拡大・発展』です。リーマン・ショックで激減したベンチャー投資資金は13年には1800億円に戻りましたが、国内への投資実行額を見ますとまだ毎年700億円とずっと横ばい状況です。一方で米国は約490億ドル(6兆円弱)もあります。日本の経済規模や技術力から考えますと圧倒的に低い状態で、シンガポールより少ない規模になっているというのが現状です。今、日本経済の成長にとって必要なことは、ベンチャーを育み、イノベーションを生み出すベンチャー・エコシステムの確立であり、その中心的役割を果たすのがVCである、という強い使命感を私たちは共有しています。そのベンチャー・エコシステムの中の主要なハブにベンチャーキャピタル、ベンチャーキャピタリストがいるわけで、ここの品質がやはりエコシステム全体に大きく影響を与えます。そこで、ベンチャー・エコシステムの拡大・発展のための具体的な取り組みとして、今年は…
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