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(2015/02/10)

2015年はベトナム政治の転換の年

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ベトナムの政治の季節が始まった。

 2016年初頭に予定されている第12回ベトナム共産党大会を前にして、すでに党大会で選出予定の政治局員・書記局員22名、中央委員290名が候補者としてリストアップされている。

 ベトナム有力者の話によると、政治の季節に入れば、候補者は口をつぐみ静かにしているのが通常だが、今年は様子が違うそうだ。大臣・副大臣等の若手指導者たちが積極的な発言を展開しているという。中央委員会は現在175名で構成されているが、このうち3分の1以上は60歳の定年により退職する。共産党幹部が大幅に若返るということだ。政治局員も同様で、40歳代の政治局員が登場するという。

 なぜ次期政権を担う共産党若手幹部は政治の季節に積極的な発言を行っているのか?またどのような点を指摘しているのだろうか?

 それはベトナムの憂慮すべき問題、つまり、「工業(原材料・中間財)の対中依存」、「優遇された非効率な国有企業」、「複雑な行政機構、汚職などで民間企業の発展が妨げられていること」等の問題解決が遅々として進展しないからにほかならない。

 長老対若手の対立は、経済改革について「社会主義志向型市場経済」を目指してベトナム政府は漸進主義的移行戦略をとってきたが、それが上手くワークしていないという点に起因している。







 

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