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(2025/08/06)

人材開発を強みに事業に躍進する、ビーロットのM&A戦略

望月 文恵(ビーロット 取締役 管理本部長)
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望月 文恵氏
不動産の投資開発、管理運営、コンサルティング事業等を手掛けるビーロット(東証スタンダード)は、2016年以降事業承継を中心としたM&Aを積極的に進めてきた。今期に策定した中期経営計画では、2027年までに企業投資・M&Aに120億円を振り向ける方針で、今後は組織的なM&Aへの移行も進めていく。取締役で管理本部長の望月文恵氏に、同社のM&Aの特色と戦略を聞いた。
M&Aを通じて人材を獲得

―― ビーロットがM&Aに取り組み始めた経緯を教えて下さい。

 「きっかけは、2016年に経営陣の知人を介して後継者問題で悩んでいる企業オーナーから相談を受けたことです。

 当時のビーロットの社員数は40人ほどで、採用や人材育成に割けるリソースも少なく、人材不足の悩みを抱えていた一方、対象会社のライフステージは関西を中心に新築分譲マンションの販売受託事業を展開しており、約100人の従業員が在籍していました。業績と業容の拡大に加え、ライフステージが抱える人材とその高い定着率に魅力を感じました。

 また、ライフステージは元上場企業で会計税務、人事労務の体制がある程度整っており、オーナー様も上場企業グループに入るメリットを理解いただいていました。加えて業績も一定の純利益が安定して出ており、社内でM&Aに向けた本格的な検討が始まりました。その後は手探りでしたが、予想以上にスムーズにクロージングを迎えたと感じています」


■望月 文恵(もちづき・ふみえ)
1980年2月生まれ。趣味はゴルフ・ヨガ。1児の母。
2002年、新卒で事業用不動産を取り扱う不動産ベンチャー企業に入社。富裕層及び投資家に向けた不動産売買・資産コンサルティング業務にて実績を重ね2005年より、支店の責任者としてオフィスリーシング営業のほか、予実管理や人材開発等の経営に関する業務に従事。2008年、株式会社ビーロット設立に参画、社長室長に就任。2013年、執行役員経営企画室長兼コンプライアンス室長就任。2018年、取締役管理本部長兼コンプライアンス室長就任。2020年、株式会社ティアンドケイ取締役就任、株式会社敦賀ゴルフ倶楽部取締役就任。2022年、ビーロット・キャピタルリンク株式会社取締役就任。株式会社敦賀ゴルフ倶楽部取締役退任、監査役就任。2025年、株式会社クマシュー工務店取締役就任、株式会社ティアンドケイ取締役退任、監査役就任。株式会社ジャパンゴルフオンライン取締役就任。

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