[藤原裕之の金融・経済レポート]
(2016/09/21)
注目集めるミレニアル世代
今ミレニアル世代(以下M世代)が俄かに注目を集めている。先のアメリカ大統領選挙の候補者選びで民主党のサンダース旋風の原動力となったのがM世代と言われる。日本でもM世代の大学生が中心となって組成したSEALDsが政治の舞台で存在感を発揮したことは記憶に新しい。
M世代の定義はまちまちだが、一般的には「80年代以降に生まれ、2000年以降に社会に出てきた20~35歳の若者層」とされる(図表1)。日本では「ゆとり世代」と呼ばれる層がこれに相当する。M世代は幼少期からデジタル化された生活を送る「デジタルネイティブ」であり、ほとんどが日常的にインターネットを使いこなす。有名人ではテニス選手の錦織圭、世界的な歌姫のレディガガなどがこの世代に当たる。
いつの時代でも若者は奇異な目で見られる存在である。M世代が注目されているのもこうした「近頃の若者は~」的な若者論の範疇であれば、時間が経てば関心も薄れていくだろう。しかし、M世代の価値観や行動原理の中にこれからの企業が目指すべき重要なヒントが隠されているとしたらどうだろう。
図表1 日米の世代比較
M世代が注目されるワケ
M世代が世界的にこれだけ注目を浴びている背景には量的側面と質的側面の2つがある。
(量的側面)グローバルではシニア人口を上回る規模に
M世代(20-34歳とする)(*1)は…
■藤原 裕之(ふじわら ひろゆき)
略歴:
弘前大学人文学部経済学科卒。国際投信委託株式会社(現 三菱UFJ国際投信株式会社)、ベリング・ポイント株式会社、PwCアドバイザリー株式会社を経て、2008年10月より一般社団法人 日本リサーチ総合研究所 主任研究員。専門は、リスクマネジメント、企業金融、消費分析、等。日本リアルオプション学会所属。
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