[M&A戦略と会計・税務・財務]

2015年4月号 246号

(2015/03/15)

第94回 平成27年度税制改正による税率引下げと税効果会計への影響

 荒井 優美子(税理士法人プライスウォーターハウスクーパース タックス・ディレクター)
  • A,B,EXコース

1. はじめに

「成長志向に重点を置いた法人税改革」として、法人税率の引下げ及び課税ベースの拡大を改正の柱に据えた平成27年度税制改正法案(「得税法等の一部を改正する法律案」及び「地方税法等の一部を改正する法律案」)は2015年2月17日に衆議院に提出され、3月末の成立を目指して審議が行われている。

  法人税率は、民主党政権時代の2011年12月の改正で、表面税率が改正前の30%から現行の25.5%に引き下げられた(実効税率は5%引下げ)。しかしながら、アジア諸国のみならず近年の欧米諸国での税率引下げの状況(図表1参照)に鑑み、与党の平成26年度税制改正大綱で、改正時期や税率等の具体的な内容は明記せずに、法人実効税率のあり方について引き続き検討を進めることを明らかにした(注1)。その後、2014年の政府税制調査会での議論を経て、平成27年度以後の法人税改革の枠組みが方向付けられたものと思われる。

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