[編集部から]

2023年9月号 347号

(2023/08/09)

次号予告と編集後記(2023年9月号)

次号予告

2023年10月号
特集:企業変革手段としてのM&Aの新潮流 Season3[対談]
2023年9月11日 マールオンライン上のリリース 
2023年9月15日 発売
※内容は変更されることがあります。タイトルは仮題です。

編集後記

■レコフデータでは、マール会員やレコフM&Aデータベース契約者等の皆様を対象に、「マールM&Aセミナー」を開催しています。2014年5月に第1回を開催し、今年7月には第60回を迎えました。毎回、各分野の専門家の方々にM&Aに関する様々な講演をいただいています。最近ではカーブアウトシリーズとして、4月と6月にカーブアウトM&Aに関するセミナーを計3回実施しました。
東証のPBR1倍割れ企業への対応要請もあり、今後は、買収だけでなく売却による事業ポートフォリオの見直しが重要となることから、子会社や事業の一部を切り出して売却するカーブアウトM&Aの重要性もより高まってきます。
10月にもカーブアウトM&Aをテーマとしたセミナーを開催する予定です。特に事業会社の方々には受講をお勧めしたいセミナーです。今後も会員の皆様の役に立ち、実務に反映できるようなセミナーの提供を心掛けていきます。(謙)

■夏になると、大学寮で廃品回収の瓶の数が激増したのを思い出します。体調を崩したり試験勉強の寝不足で多くの寮生が栄養ドリンクを飲み始めるからです。いつも元気な先輩におススメのドリンクを尋ねると、「夏は甘酒」との答え。原料が米麹のものはアルコールではないし、甘酒は夏の季語だから元は夏の飲み物だし、栄養があってドリンクより体にいい、と絶賛していました。
味がよく、疲労回復効果があり、店でも路上の行商人からでも買えた甘酒は、確かに江戸の夏の人気飲料でした。庶民の健康増進の立場から、幕府も甘酒を奨励し、販売価格の上限を定めていたので、甘酒はお手頃価格が保たれ、さらに普及しました。その人気は大正時代に入っても衰えず、甘酒の担ぎ売りは実入りのいい仕事だったようです。しかし大正12年(1923)に関東大震災が発生し、売り子たちの姿が一斉に町から消えてしまいます。これを機に甘酒の店頭販売も徐々に縮小していった、ともいわれています。そして21世紀、塩麹ブームに乗って甘酒は「飲む点滴」として大ブレイク。ある調査では2015年までは50〜75億円規模だった甘酒市場が今や300億円を超すほどだとか。
甘酒人気の衰勢を招いた関東大震災から100年。本当に良いものはなくならない、とは言いますが、ただ製法を守っていただけでは、今の市場拡大は難しかったはずです。時代に合わせた味、保存技術、パッケージなどを開発し、甘酒の効能をアピールし続けた攻守一体の努力があってこそだと思います。この夏は甘酒を飲んでみてはいかがでしょうか。(本)

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