[M&Aスクランブル]

(2018/11/14)

ソフトバンクとの合弁会社設立に踏み切ったトヨタ自動車

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  トヨタ自動車がソフトバンク(ソフトバンクグループ子会社)と合弁会社を設立することで合意した。両社は新会社「MONET Technologies(モネ テクノロジーズ)」(以下「MONET」)を設立し、2018年度内をめどに共同事業を開始する。MONETの出資比率はソフトバンク50.25%、トヨタ自動車49.75%でありソフトバンクの出資比率が過半となるが、これについてトヨタ自動車はMONETの社長にソフトバンクの宮川副社長が就任することに伴う便宜的なものと説明している。

  MONETはトヨタが構築したコネクティッドカーの情報基盤である「モビリティサービスプラットフォーム」と、スマホやセンサーデバイスなどからのデータを収集・分析して価値創造を図るソフトバンクの「IoTプラットフォーム」を連携させる。これによって車や人の移動などに関するデータを活用し、移動における社会課題を解決するとともに新たな価値を創造する。

  具体的には利用者の需要に合わせてジャスト・イン・タイムに配車を行う「地域連携型オンデマンド交通」「企業向けシャトルサービス」を全国の自治体や企業向けに展開する。そして、2020年代半ばまでに、トヨタのモビリティサービス専用電気自動車(EV)(文末※1参照)によって、移動中に料理を作って宅配するサービスや、移動中に診察を行う病院送迎サービス、移動型オフィスなどのサービスを、需要に応じてジャスト・イン・タイムで展開する方針である。

  トヨタは今年1月に自社を、車を造る会社からモビリティ関連のあらゆるサービスを提供するモビリティ・カンパニーに変革すると宣言した。その後、いわゆるライドシェア大手のグラブ(シンガポール)に対する資本参加やウーバーテクノロジーズ(米国)への出資拡大を発表。ただ、グラブ、ウーバーテクノロジーズとも筆頭株主には既にソフトバンクグループが座っており、これが…



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