[寄稿]
2011年11月号 205号
(2011/10/14)
1 はじめに
合併、株式取得等の企業結合は、例えば、これが同業者間で行われ、それまで相互に競争していた会社が経営的に統合された場合、競争単位が減少することにより、市場における競争が企業結合前よりも不活発になることがある。市場における公正かつ自由な競争の促進を目的とする独占禁止法は、企業結合により「一定の取引分野における競争を実質的に制限することとなる」場合、平たく言えば、企業結合により市場支配力を持ち、容易に価格引上げができるようになる場合には、当該企業結合を禁止している(注1)。このような禁止されるべき企業結合は、実際には稀であり、ほとんどの企業結合は独占禁止法上の問題を引き起こさないが、独占禁止法の執行機関である公正取引委員会が問題のある企業結合を発見できるようにするため、一定規模以上の企業結合については、公正取引委員会への事前届出が義務付けられており、届出を受けて、独占禁止法上問題があるか否かについての企業結合審査が行われる。
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