[特集インタビュー]
2014年6月号 236号
(2014/05/15)
「当社の成長性を買ってほしい」
中尾 「ウェンデルについては、以前から知っておりました。ただ具体的にコンタクトを持ったのは13年の夏からです。ポラリスが弊社を買収したのは08年ですから、PEファンドとしては、そろそろイグジットの時期を迎えていたわけですが、NOPの次の株主の条件については私の中では明確に決まっておりました。第1に、新たなPEファンドが買収して3年~5年の間にまた転売をするということでは、製造業として今後の長期ビジョンの下での成長戦略を描きにくいから避けてほしい。第2に、長年にわたって築き上げてきたNOPという名前が無くなるというのも好ましくない。従って、ブランド並びに経営の独立性が守られることが望ましい。結果、ウェンデルに決まったわけですが、私どもの条件が幸いにも全て叶ったと思っています。
実際に交渉にあたっては、私はこの会社の成長性を買ってほしいということをウェンデル他の株主候補に常に主張してきました。この会社の将来性を理解していただく上で1つのポイントとなるのは、新製品です。ボルテックスという製品がそれですが、この価値がどれだけあるのか客観的に評価していただくために、例えば業界の方々に会っていただくということも行ってボルテックスの価値を正当に理解していただくようにしました。実は新製品はボルテックスだけではありません。現在開発中の新製品があるのですが、そういった我々のモノづくりのユニークさをきちんと理解していただくことに注力しました」
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