[編集部から]

2021年4月号 318号

(2021/03/15)

次号予告と編集後記(2021年4月号)

次号予告

2021年5月号
特集:特別インタビュー:三菱ケミカルHDの小林喜光会長が語る企業変革論
2021年4月15日発売予定 
※内容は変更されることがあります。タイトルは仮題です。

編集後記

■1冊の冊子を探しています。元第一勧業銀行(現みずほフィナンシャルグループ)会長の藤森鉄雄さん(2011年11月92歳で逝去)から頂いたものですが、どこに埋もれてしまったものやら見当たりません。十数年前、藤森さんから突然オフィスに「近くに来たのですが、お会いできますか」という電話をいただき、その時にいただいた私家版の冊子です。銀行を退かれた後、青淵文庫(せいえんぶんこ)に関連したお仕事をボランティアでやっておられるということをその時に伺いました。青淵文庫は、「日本資本主義の父」と評される渋沢栄一(1840~1931、号は青淵)の80歳のお祝いと、男爵から子爵に昇格した祝いを兼ねて竜門社(渋沢青淵記念財団竜門社、現渋沢栄一記念財団)が寄贈した建物で、渋沢家の家紋「丸に違い柏」に因んで柏の葉をデザインしたステンドグラスやタイルが美しい洋館です。藤森さんは、日本勧業銀行と合併する前の第一銀行出身ですが、同銀行の前身である第一国立銀行は、1873年に渋沢栄一によって創設された日本最古の銀行です。それもあって、渋沢栄一記念財団のお仕事を銀行退職後のライフワークとされていたのだと思います。いただいた冊子は、その財団に携わる中で、青淵翁の経営哲学から学んだことなどを纏めたものでした。今年のNHK大河ドラマ「青天を衝く」の主人公がその渋沢栄一だということもあって、藤森さんの冊子を読み返してみたくなったのです。それにしても、青淵翁が創った「日本資本主義」は、新型コロナ禍によってその劣化ぶりが露呈しているように思います。本号の特別インタビューで冨山和彦氏が指摘するように、新たな日本資本主義を創るために、産官学には既存の発想にとらわれない思い切った変革が求められています。(耕)

■中国政府管轄の中国互聯網絡信息中心(China Internet Network Information Center:CNNIC)が発行した調査レポートによると、中国のオンライン教育利用者は、新型コロナ感染拡大を受け20年3月末には約4.2億人(18年末比約2.1倍)まで拡大したそうです。これに比例して同国EdTechベンチャーの資金調達も大型化しており、同年10月にオンライン講義「猿輔導」提供の北京猿力教育科技が22億ドルの資金調達を完了したほか、11 月には子ども向けプログラミング学習ツール「編程猫」運営のDianmao Technology が13億元(約200億円)、21年1月には百度(バイドゥ)からスピンアウトして設立された幼稚園年長から高校生向け教育サービス提供の作業幇(Zuoyebang)が約16億ドルを調達しました。Zuoyebangの出資者にはIT大手アリババ、米セコイアキャピタル、ソフトバンク・ビジョン・ファンドなどが名前を連ねており、事業会社や投資家たちの中国オンライン教育市場への関心の高さがうかがえます。今後子ども達の教育はどのように変化していくのか。親としてもEdTech企業の動向から目が離せません。(郁)

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