佐竹晃太・CureApp 最高経営責任者:CEO(左)と斎藤玄太・カーライル・ジャパン・エルエルシー ディレクター
世界初の禁煙と高血圧向け治療用アプリを開発 カーライルは2022年8月、運営する日本向けバイアウト第4号ファンド「カーライル・ジャパン・パートナーズIV」から日本のMedTech(医療テクノロジー)企業でDTx(Digital Therapeutics:デジタルセラピューティクス)のリーディングカンパニーであるCureApp(キュアアップ)が行ったシリーズGの資⾦調達に際して約70億円の
マイノリティ 出資を⾏い、戦略的提携を結んだ。カーライルは2021年9月に、新世代バイオ素材開発メーカーのSpiberに初のマイノリティ成長投資を行っており本件で2件目となる。
DTxとは、デジタル技術やIoT(Internet of Things:モノのインターネット)を用いて、病気の治療を行う技術。DTxのメリットとしては、患者ごとに最適化された切れ目のない治療介入が行えること。データを集め、診察の質を向上させること。従来の医薬品を代替ないし補完するものを短期間でより低コストで提供可能になることから医療費のコスト軽減につながることなどがメリットと言われる。さらに、足元の新型コロナウイルス禍で、医療者と患者の不必要な接触を避けるという点からも、DTxは注目されている。
CureAppは、2014年に医師の佐竹晃太氏と鈴木晋氏によって設⽴。DTxの研究開発に特化し、急速に成⻑している日本のMedTech企業の1社である。CureAppのニコチン依存症向けDTxは、2020年に日本で初めて規制当局に薬事承認され保険適用を受けた。また、高血圧症向けDTxは、2022年4月に日本で規制当局の薬事承認、9月に保険適用を認められている。高血圧領域では世界初の事例だ。CureAppは、デジタル技術を使用して医療を進化させることに注⼒しており、現在、NASH(非アルコール性脂肪肝炎)、アルコール依存症、がん、慢性⼼不全の領域においても研究開発に取り組んでいる。
カーライルがCureAppとの戦略提携に至った経緯、DTx市場の動向、CureAppの成長戦略などついて、佐竹晃太CEOとカーライル・ジャパンの斎藤玄太ディレクターに聞いた。
<インタビュー> CureAppの競争優位性を活かしてグローバル展開も 佐竹 晃太(CureApp 最高経営責任者:CEO) 斎藤 玄太(カーライル・ジャパン・エルエルシー ディレクター)
戦略的提携決断の経緯 ―― DTxのリーディングカンパニーとして注目されているCureAppのシリーズGの資金調達について、カーライルは約70億円のマイノリティ出資を行い、戦略的提携を結びました。提携に至った経緯について聞かせてください。