左から田村茂義氏、井上智史氏
あおぞら銀行では、法務部とM&Aファイナンス部門(特に
LBOファイナンスを含むトランザクション系のフロント部門)との連携が密接で、LBOファイナンス等の実務に密着した協働体制が整備されている。このような体制を敷いているのはなぜか。取り組みはどうなっているのか。同社のインハウスローヤー2人に聞いた。
社内弁護士とLBOファイナンス部門の連携
―― あおぞら銀行における法務部門の体制と役割について教えてください。
田村 「まもなく設立から3年を迎える法務部は兼務者を除いて18人で構成されており、そのうち11人が日本または海外の弁護士資格を保有しています。さらに、司法書士や公認会計士の資格を持つメンバーも在籍しており、ワンストップでの高度なサポート体制を整えています。弁護士資格はなくとも、長年当社で金融法務に従事してきた経験豊富なメンバーもいて、高度な専門性を有する人材が揃っています。
3年前の法務部設立以前は、コンプライアンス統括部の一部門として法務室が設置され、契約書のチェック業務に加えて銀行法等に関する専門的なアドバイスを行っていました。
さらに遡ると、...
■田村 茂義(たむら・しげよし)
あおぞら銀行 法務部長。2006年あおぞら銀行入行、2008年レバレッジファイナンス部(現、事業ファイナンス部)トランザクションマネジメントグループ長を経て、2023年より現職、米国ニューヨーク州弁護士。
■井上 智史(いのうえ・ともふみ)
同法務部次長、トランザクションマネジメントグループ長。2008年あおぞら銀行入行、2023年より現職、日本国弁護士。