二宮社長「率直に残念」
最高裁判所は2021年12月14日、「関西スーパーマーケット」とエイチ・ツー・オーリテイリンググループ(以下H2Oグループ)の経営統合をめぐり、大阪高裁の判決を不服として最高裁に許可抗告を申し立てていた横浜市のスーパー「オーケー」の申し立てを退けることを決定した。最高裁は、2021年10月29 日の臨時株主総会において承認決議された関西スーパーとH2Oグループのイズミヤ及び阪急オアシスとの間の各株式交換が適法だったとの関西スーパーの主張を認めた。
12月14日、オーケーの二宮社長は記者会見を開き、「率直に残念だとの思い」と述べた。今後について、「関西スーパーとの資本関係はなくなるが、同業他社として良いところは勉強させていただきたい」と話した。
最高裁の決定を受け、関西スーパーは12月15日、H2O傘下の食品スーパーのイズミヤ、阪急オアシスと同日付で経営統合したと発表した。関西スーパーに買収提案をしていたオーケーは、新たな手段により、引き続き関西進出を目指す。
注目される「買取請求権」の行使
2021年9月30日付の関西スーパーマーケットの四半期報告書によると、自己株式を除く発行済み株式の総数に対するオーケーの所有株式数の割合は、7.69%。所有株式数は231万株になる。オーケーは全ての関西スーパー株式を、市場ではなく
株式買取請求権を行使して売却する。
会社法は、株主総会で再編に関わる提案に反対した株主は、保有株式の買取請求ができると定めている。反対株主の買取請求は、株式交換の効力発生日である2021年12月15日の20日前から前日にかけて行われる。オーケーによれば、12月15日時点で、「買取請求権は既に請求済み」とのことだ。...