- <目次>
- 起業のきっかけはピアノ
- スポーツカータイプのEVメーカーを立ち上げ
- ソニー元会長の出井伸之氏などの出資を得て「幻のスポーツカー」をEVで復活
- 香港市場でSPAC上場
- クオンタムリープ・キャピタル・パートナーズを設立
- フォロフライでEV商用車を製造・販売
- EVの3つの課題
- 3Dプリンター専業住宅メーカーを設立
起業のきっかけはピアノ
―― 小間さんが2021年に設立したフォロフライのEV商用車がSBIホールディングスや西濃運輸に導入されて注目を集めています。小間さんは2010年にGLM社を立ち上げてEVスポーツカーを発表するなど、連続起業家としても知られています。フォロフライ設立までの歩みについてお聞かせください。
「よく『連続起業家』と言われますが、私自身は『社会が求めていることを生み出したい』という想いから、1つの事業を継続して行ってきていると思っています。
最初に立ち上げた事業のきっかけはピアノでした。といっても、子供の頃からピアノを習っていたわけではなく、中学時代のバンドブームに触発されてピアノに触れたのがスタートです。当然、楽譜も読めなかったのですが、学校にあったピアノを使って、ビートルズファンでギターの上手い友人にコードを教えてもらい、食事をする間も自宅にあった電子キーボードを引っ張り出して練習するくらい熱中しました。そのうち、友人と2人でアンサンブルを演奏するまでになり、それが思いのほか人気となって、毎週のように地域のイベントなどに呼ばれるようになったのです。集中して他人の5倍程やれば2年で10年くらいのキャリアが持てることを実感して夢が広がりました。
そんな中、
■小間 裕康(こま・ひろやす)
甲南大学法学部在学中の1999年にコマエンタープライズを起業。家電メーカー向けビジネス・プロセス・アウトソーシングなどを展開、年商20億円まで成長させる。2009年京都大学大学院経営管理教育部に入学。2010年GLM(旧グリーンロードモータース)設立。2014年日本初の量産EVスポーツカーの国内認証を取得、2015年「トミーカイラZZ」量産開始。2018年3Dプリント住宅を開発するセレンディクスを立ち上げ。2021年にはフォロフライを設立。