[【クロスボーダーM&A】ベトナム投資の基礎知識 [ベトナムマーケット概要](ワールディング)]
(2017/04/06)
2月28日、ベトナム国内2位の格安航空会社(LCC)ベトジェットエア(Vietjet Air)がホーチミン証券取引所(HOSE)に上場した。圧倒的な低価格とユニークなサービスで人気を得たベトジェットは、上場1週間後の3月6日、7日の2日間、時価総額が、公式株式店頭市場UPCoMに上場している国内最大手のナショナルフラッグキャリア、ベトナム航空総公社(Vietnam Airlines)を超えた(6日の時価総額はベトジェット約2,050億円、ベトナム航空約1,936億円)。2016年の国内線のシェアは41.5%で、42.5%のベトナム航空に肉薄しており、年内にもベトジェットがトップになるとみられている。売上全体を見ても、ベトジェット2013年売上高は約190億円(ベトナム航空の5.5%)だったが、2015年には約990億円(同30%)まで伸びている。ベトジェットで特筆すべきは、売上高の44%を占める機材売却である。他社の追随を許さない規模で機材を購入することによりコストを抑えた上で、機材リース会社へ売却をおこない利益を確保している。
同社のグエン ティ フォン タオCEOは、米経済誌フォーブスが3月20日に発表した2017年版の世界長者番付にランクインしたベトナム人の2人のうちの1人であり(もう1人は不動産開発大手ビングループ<Vingroup>のファム ニャット ブオン会長)、今後はタイ、ミャンマー、台湾、中国、シンガポール、韓国を中心に、国際線にも力を入れていくと公言している。
とはいえ、ベトナム航空も…
株式会社ワールディング
TEL:03-5361-6455
■筆者プロフィール
谷口正俊(たにぐち まさとし)
1973年イタリア・ローマ生まれ。
早稲田大学商学部卒業後、(株)ベネッセコーポレーション入社。
同社退社後、2000年7月「教育を通じてより良い世の中へ」と、教育関連企業(株)ウィル・シードを共同創業、代表取締役副社長就任。大手企業400社の人財育成支援及び、全国の小中学校に新しいタイプの体感型教育プログラムを提供。
同社副社長を退任後、2006年6月、(株)アクティブリッジの設立に参加。
7年に亘るベトナム事業展開の後、2013年3月、(株)ワールディングを設立。
日系企業のベトナム進出支援、ベトナム人材採用・育成事業を展開中。
日本とベトナムを往復する日々を送っている。
この記事は、無料会員も含め、全コースでお読みいただけます。
マールオンライン会員の方はログインして下さい。ご登録がまだの方は会員登録して下さい。
[Webマール]