[マールレポート ~企業ケーススタディ~]

2022年7月号 333号

(2022/06/09)

カーライル傘下でJAG国際エナジーの坂根多加弘社長が描く成長戦略

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坂根多加弘JAG国際エナジー 代表取締役社長(左)と西澤利彦カーライル・ジャパン・エルエルシー ディレクター。

坂根多加弘JAG国際エナジー 代表取締役社長(左)と西澤利彦カーライル・ジャパン・エルエルシー ディレクター

TOB合戦、オークションを経て

 日本アジアグループ(以下日本アジアG)傘下のJAG国際エナジーと国際航業について、米投資会社のカーライルが運営・管理するグリーン ホールディングス エルピー(Green Holdings, L.P.)がJAG国際エナジーを、同じくカーライルが運営・管理するジオ ホールディングス エルピー(Geo Holdings, L.P.)が国際航業を、2021年9月に譲り受けた。

 JAG国際エナジーは、太陽光発電、バイオマス発電等、再生可能エネルギー開発事業全般に従事している他、地方創生をテーマに電力小売り事業なども展開。国際航業は、鉄道や道路網整備などのインフラ分野、地質調査・水環境調査分野、都市計画分野、防災分野、環境エネルギー分野等、空間情報技術ソリューションをベースとする総合的なコンサルタント企業。いずれも日本アジアGの中核企業だ。

 日本アジアGをめぐっては、旧村上ファンド系の投資会社シティインデックスイレブンス(以下シティ)との間で紆余曲折があった。

 発端は、日本アジアGがMBOを目的として2020年11月にカーライルと組んで開始したTOBだった。このTOBに待ったをかけたのがシティである。シティは2021年1月時点で約19%の株式を取得しており、カーライル側の1株600円に対して1株当たり840円で日本アジアGに対してTOBを開始する予定であることを公表。これを受けて、カーライルはTOB価格を1200円に引き上げたが、今度はシティが1210円でのTOBを公表。

 MBO不成立後、日本アジアGは1株当たり300円の特別配当実施を公表、シティはこれを受けて3月にTOB撤回を発表。日本アジアGは今後のシティへの対抗手段として、買収防衛策導入の手続きを開始し、JAG国際エネジーと国際航業の株式を競争入札で売却することも発表。しかし、日本アジアGによる買収防衛策は裁判所から差し止められ、この買収防衛策の発動中止を受けて、4月末にはシティが再度910円でのTOBを開始。最終的に日本アジアGがTOBへの賛同に転じたことから、TOBが成立。8月2日付でJAG国際エナジーと国際航業の2社に関してカーライルが運営・管理するファンドへの売却を公表した後、日本アジアGは8月6日付でシティの傘下に入った。

 その後、日本アジアGの傘下にあった上記2社以外の全ての事業は、2021年11月、日本アジアGの創業者である山下哲生氏が代表取締役会長として新たに立ち上げたJAGに、日本アジアGからの会社分割により事業承継されている。

 紆余曲折を経てカーライル傘下に入ったJAG国際エナジーと国際航業だが、今後の成長戦略をどう描いているのか。JAG国際エナジーの坂根多加弘・代表取締役社長とカーライル・ジャパンの西澤利彦ディレクターに聞いた。

<インタビュー>
再生可能エネルギーに特化した電源開発を全国規模で展開

 坂根 多加弘(JAG国際エナジー 代表取締役社長)
 西澤 利彦(カーライル・ジャパン・エルエルシー ディレクター)

JAG国際エナジー、国際航業買収の経緯

―― 日本アジアGは、シティによるTOBで2021年8月にシティの傘下に入りました。その後、日本アジアGの完全子会社で再生可能エネルギー事業を展開するJAG国際エナジーと航空測量大手の国際航業という2社の全株式を2021年9月にカーライルの運営・管理するファンドが取得しました。両社を買収した経緯についてお聞かせください。

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