[視点]
2016年11月号 265号
(2016/10/18)
1.はじめに
現在、日本では官民挙げて経営者と投資家の「建設的な対話」(エンゲージメント)が促され、「持続的な価値創造」が叫ばれています。また資本市場の短期化に対する警鐘が鳴らされ、長期投資の必要性が語られています。そのこと自体は歓迎すべきことです。一方で、筆者の問題意識も、まさにその点にあります。
というのも、これまで我が国ではそもそも「企業価値」とはどのような因子によって決定されているのか、投資家との対話がなぜ持続的価値向上に結びつくのか、どのように長期投資が実現されるのかについての議論が少なかったと感じているからです。
本稿はこのような問題意識に基づき、まず持続的な企業価値とはどのような要素によって決まるのかに関する仮説を提示してみたいと思います。次に対話によって実際に価値が向上した事例を紹介し、長期投資・エンゲージメント投資の対象になる経営と、短期売買されてしまう経営の分岐点を考えてみたいと思います。
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