はじめに
「5年前に買収した子会社とのシナジー効果が全く出ていない。人材流出を恐れて、これまであまりうるさく言わないようにしてきたが、今や経営の実態すら正確に把握できていない」
「7年前に合併したのだが、未だに旧社意識が抜けない。旧A・旧Bといった、旧社名の頭文字で互いを呼んでいる。何とかならないだろうか・・・」
これらは、M&Aを経験した企業で時々聞かれる声です。
M&Aの実行から数年経つものの、当初の狙い通りに
PMIが進んでいないケースは、少なくありません。子会社や相手との間に大きな溝ができているので、今さら良好な関係を築こうとしても、両者の間に横たわる深いわだかまりを何とかしないと、もはや手がつけられない状態になっていることもよく見られます。
社会環境が大きく・早く変化しがちな近年において、「今後ますます厳しくなる業界環境の中で、このように社内がゴタゴタしていたのでは、競争を勝ち残っていけない。時間が経てば経つほど事態を打開するのは難しくなる。遅きに失した感があるのは否めないが、まだ間に合うはずだ。少しでも余力がある今やるしかない!」と言い、クロージング後数年経った時点でPMIをやり直すケースが見られるようになってきました。これを弊社では「セカンドPMI」と呼んでいます。