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2010年3月号 185号

(2010/02/15)

事業譲渡で誕生した新生「ボブソン」の戦略

ボブソン 吉田 浩二 代表取締役会長
事業譲渡の背景

――2009年9月、ボブソンはジーンズ事業を投資会社マイルストーンターンアラウンドマネジメントに譲渡し、新生「ボブソン」が発足しました。今回の事業譲渡の背景は?
「業績の低迷と事業承継の問題がありました。業績はここ10年ほど低迷しておりまして、ピーク時約200億円あった売上高が去年は90億円にまで落ち込みました。そこでこれまで築き上げたブランドを維持し、会社の建て直しを行ってくれる人がいないかということで、メーンバンクの中国銀行に相談したのです。銀行の中でそういうM&Aを担当している部門もあるので、そこで精一杯お手伝いしましょうということになりました。そういう話が経営者間で起こったのが2007年。それで、08年の頭から動き始めました」
――後継者はいなかったのですか。
「ボブソンは、私どもの親が創業しました。余談になりますが、尾崎家には3人の兄弟がおりまして、長男の尾崎小太郎さんがビッグジョンを創業し、次男の利春がボブソンを創業したのです。もともと岡山県には作業服や学生服といった厚地の布の縫製を得意としたメーカーが多く、それがジーンズへの転換を容易にしたという歴史があります。それで、利春がジーンズ製造に転換したその時、利春夫人の弟である私の父・吉田清一も創業メンバーとして加わったのです。しかし、次の代の経営を考えた時、資金的な問題もあり中国銀行にいろいろご指導もいただく中で、マイルストーンさんとのご縁があったということです」
――ジーンズ業界では低価格品が大量に出てきています。それがボブソンの経営を直撃したということですか。
「当然、不況という経営環境があります。しかし、ジーンズ自体が、一部の専門メーカーでなければできないという商品ではなくなったということが大きいと思いますね。ジーンズ製造には、洗うという工程が最後にあります。ストンウォッシュといって、研磨石、軽石などを製品と一緒に入れて洗ったり、砂を高圧で剥がしたい部分に吹き付けたり、ナイフで破ったり、穴を開けたりするダメージ加工も行われます。この工程は他のアパレルにはない特殊なもので、この工程には非常に熟練した技術が必要でした。それが返って海外生産を遅らせることにもなったのです。実際、かつては中国などではなかなか技術面、設備の面でこちらが求める品質の製品ができなかった。しかし、日本での人件費が上がってきまして、商品価格に転嫁できればいいのですが、そういうわけにはいかないという状況になったのです。そこで、もう20年ぐらいになりますか、ジーンズ業界自体もどんどん中国に出て行くようになって、技術移転した結果、どこでもつくれるようになってしまった。その結果、おっしゃるような低価格品が日本に大量に入るようになったのです。
それに加えて、昔はつくればほとんど売れたのが、競争が激化する中で、売れ残りの問題が出てきました。全国チェーンで売っているところは売れ残ったものは返品になります。その返品率も高くなってきまして、メーカーは大量の在庫で立ち行かなくなってきたというのが現実です」
――事業譲渡の形にしたのは?
「ボブソンは大きくボブソンブランドのジーンズの製造・販売とライセンスを受けて製造・販売しているOshKosh B’gosh(オシュコシュ ビゴッシュ)という子供服がありまして、ジーンズ部門の赤字が一番大きかったものですから、ここを事業譲渡して新たに「ボブソン」という新会社にして再出発し、旧ボブソンにはオシュコシュの部分だけを残す形にしたのです。この旧ボブソンについては近く社名を変更することになっています」
 

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