[Webインタビュー]

(2024/05/20)

【第172回】【日本ベンチャーキャピタル協会】スタートアップ市場の成長を支え、株式時価総額100兆円を目指す

郷治 友孝(日本ベンチャーキャピタル協会 会長)
  • A,B,EXコース
郷治氏

郷治 友孝・日本ベンチャーキャピタル協会 会長

一般社団法人日本ベンチャーキャピタル協会(JVCA)は2023年7月で第22期を迎え、東京大学エッジキャピタルパートナーズで代表取締役社長CEO・マネージングパートナーを務める郷治友孝氏と、ジェネシア・ベンチャーズで代表取締役・ジェネラルパートナーの田島聡一氏が会長に就任した。
政府が「スタートアップ育成5カ年計画」を打ち出し、スタートアップ市場に官民双方からかつてない注目が集まる中、同協会の会員数もVC会員160社、CVC会員123社、賛助会員91社の計374社と右肩上がりの増加が続く(2024年4月末時点)。
郷治会長に協会の注力分野とスタートアップ市場の展望を聞いた。

スタートアップ市場の成長支援策を次々実施

―― 協会の今期の活動方針について詳しく教えて下さい。

「当協会では目標に『2027年までに、上場・非上場含むスタートアップの株式時価総額の合計額を100兆円規模とする』を掲げています。政府が2022年11月に発表した『スタートアップ育成5カ年計画』では、2027年までにスタートアップへの投資額を10兆円規模にすることを目標の1つにしていますが、当協会では投資額よりもスタートアップの企業価値向上に重点を置いています。これは、企業価値が高まれば自ずと投資額も増えるためです。現在の上場・非上場を合わせたスタートアップの時価総額は30兆~40兆円規模と推計されます。当協会では、上場企業に対してはIPO後の継続的な成長支援、非上場企業についてはユニコーンの育成などを行うことで目標の達成を目指します。

 今期の具体的な活動方針として、次の3つがあります。



■郷治 友孝(ごうじ・ともたか)
東京大学エッジキャピタルパートナーズ(UTEC)共同創業者・代表取締役社長CEO。2004年UTEC創業以来、5本のVCファンド(計約850億円)を設立・運営。2023年までに創業早期のスタートアップ約150社に投資し、20社がM&A等、20社が株式上場を果たす。UTEC以前は、1996年に通商産業省(現経済産業省)に入り、投資事業有限責任組合法(1998年制定)や、中小企業技術革新制度(SBIR)(1999年制定)を起草。東京大学法学部卒、スタンフォード大学MBA、東京大学博士(工学)。JVCAでは、2015年7月より常務理事、2022年7月より副会長、2023年7月より会長。

この記事は、Aコース会員、Bコース会員、EXコース会員限定です

マールオンライン会員の方はログインして下さい。ご登録がまだの方は会員登録して下さい。

バックナンバー

おすすめ記事