[藤原裕之の金融・経済レポート]

(2024/03/15)

インバウンド需要は「爆買い」から「ニッチなローカル体験」へ ~観光新時代を迎える日本での旅行会社のM&A戦略

藤原 裕之((同)センスクリエイト総合研究所 代表)
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 コロナ禍で大打撃を受けた観光業界・宿泊業界が息を吹き返している。2023年5月の新型コロナの5類移行に伴う行動制限の緩和や全国旅行支援等の観光支援施策もあり、国内旅行・訪日外国人旅行は賑わいを取り戻し始めている。しかも、インバウンド需要が「爆買い」に代表されるモノから、日本の文化体験のようなニッチなローカル体験へと移っている。それを仕掛けているのは地方自治体であり旅行会社でもある。変化する訪日外国人の国内消費の実態と、インバウンド需要を地方創生に導く旅行会社のM&Aを追った。

1. 戻る訪日外国人と消費者ニーズの変化

-訪日外国人数はコロナ前水準に回復


 2023年の訪日外国人数は2506万6200人で、コロナ前の19年の8割近くに回復した。直近24年1月は19年同月比マイナス0.05%となり、ほぼコロナ前の水準に達した(図表1)。この勢いだと、24年の訪日外国人数はコロナ前の水準に近づくと予想される。...

■ 藤原 裕之(ふじわら ひろゆき)

略歴:
弘前大学人文学部経済学科卒。国際投信委託株式会社(現 三菱UFJアセットマネジメント株式会社)、ベリング・ポイント株式会社、PwCアドバイザリー株式会社、一般社団法人日本リサーチ総合研究所を経て、2020年4月より合同会社センスクリエイト総合研究所代表。株式会社東京商工リサーチ客員研究員を兼任。専門は、リスクマネジメント、企業金融、消費分析、等。日本リアルオプション学会所属。
ブログサイト「藤原裕之のブログ アートとサイエンスの「あいだ」」を運営。

※詳しい経歴・実績はこちら
※お問い合わせ先:hiroyuki.fujiwara@sense-create.co.jp

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