デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー(DTFA)はBig4で最大規模のM&Aアドバイザリー体制(約1300人)を擁し、人員は毎年10%程度増加している。このほどデロイトトーマツグループは、傘下の経営コンサル、M&A助言、リスク分析の3社を12月1日付で統合する。従業員1万1000人強の国内最大級コンサル事業体となり、分野横断的な提案力強化を目指していく。今後のDTFAの事業内容についてストラテジー・リスク・トランザクション リーダーの鹿山氏に話を聞いた。
DTFAの組織構造
―― デロイト トーマツグループ内におけるDTFAの位置づけについて教えて下さい。
「デロイト トーマツ は、グローバルの4つの事業区分(監査・保証業務、ストラテジー・リスク・トランザクション、テクノロジー・トランスフォーメーション、税務・法務領域)に合わせる形で、クライアントサービスの事業区分の組織構造を再編成しました。4つの事業のうちストラテジー・リスク・トランザクション、テクノロジー・トランスフォーメーションを包摂する形で、リスクアドバイザリー、コンサルティング、ファイナンシャルアドバイザリーの区分を統合した『コンサルテイティブビジネス』を新設し、2024年6月開始の事業年度から、監査・保証業務、コンサルテイティブ(ストラテジー・リスク・トランザクション/テクノロジー・トランスフォーメーション)、税務・法務の事業区分でサービスを提供しています(図表)」
■鹿山 真吾(かやま・しんご)
2009年、デロイト トーマツ FAS(現・デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー合同会社)入社。2014年から2017年までDeloitte Corporate Finance LLCのニューヨーク事務所に出向し、日米M&A案件統括責任者としてクロスボーダーディールの組成・エクセキューションの陣頭指揮を執る。入社以前は、大手外資系証券会社3社の各投資銀行本部にてM&Aグループの中核メンバーとして数々の大型M&A案件に関与。