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[マールインタビュー]

2015年8月号 250号

(2015/07/15)

No.177 経営者の報酬の意義を見直し、法的規律の改革を提言する

 伊藤 靖史(同志社大学 法学部 教授)

伊藤 靖史(同志社大学 法学部 教授)

目次

[1]経営者の報酬

(1)報酬の意義と決定の2つの性質

利益衝突とインセンティブ付与


-- 経営者の報酬がどうあるべきか、最近、盛んに議論されています。まず、報酬とはどういうものですか。

「報酬とは経営者が会社のために職務を行うことの対価です。対価として会社から受け取る財産上の利益であれば、名目を問わず『報酬等』と呼ばれ、会社法の一定の規制を受けることになります。会社が経営者に報酬を支払う場合、固定給で払うのか、賞与で払うのか(報酬の形態)、いくら払うのか(金額)を決めなければなりません。こうした会社の日常的な物事を決めるのは本来は経営者(業務執行取締役、執行役)です。しかし、経営者の報酬の場合、自分で自分の報酬を決めることになるため、経営者と会社の利益衝突としての性質を持ちます。それは好ましくないということで、お手盛り防止の観点から会社法で株主総会の決議で決めるか定款で決めなければならないことになっています」

-- 報酬決定には、利益衝突の性質があると。

「もう一つあります。経営者にインセンティブを付与するための手段としての性質を持っています。報酬の経済的意味は経営者の働きに報いることにあるのですが、報酬の形態の決め方によっては、経営者にこれから頑張るぞという気持ちにさせることができます。ストック・オプション(新株予約権)その他の業績連動型報酬は、経営者がしっかり経営をし、会社の株価が上がれば、それに応じて報酬の金額が増える仕組みになっています。事前にこの報酬の内容をちゃんと取り決めて、経営者に付与しておけば、インセンティブを与える効果があります。また、ストック・オプションなどを付与することは、経営者が同時に株主にもなるので株主の利益と経営者の利益の対立が一部解消する意味もあります。エージェンシー問題を緩和してくれるのです」

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