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[寄稿・寄稿フォーラム]

2008年1月号 159号

(2007/12/15)

企業支配権市場と日本の企業統治

早稲田大学商学学術院・教授/早稲田大学高等研究所副所長/経済産業研究所(RIETI)/ファカルティフェロー 宮島英昭

企業支配権市場と日本の企業統治

1990年末から日本経済は、戦後の経済発展のなかではじめて合併・買収の大きなブームを迎えた。さらに、2000年代に入るとアクティビスト・ファンドの活動(大量株式取得・敵対的TOB)が活発化となり、大きな社会的注目を集めた。また、最近のM&Aの注目すべき特徴は、従来の相対の取引と並んで、LBO、MBO、完全子会社化などのTOBを用いた取引が増加し、買収価格をめぐる係争も目立ち始めたことである。企業をめぐる売買は恒常化し、日本でも企業支配権市場(the market for corporate control)が形成されつつある。いまやこの企業支配権市場への対応が、取締役改革や業績連動報酬の導入などの設計問題と並んで、日本企業の企業統治をめぐる問題の焦点となった。では、今後の日本企業の企業統治において、M&A市場、とくに、敵対的買収やTOBはいかに位置づけられるべきなのか。M&A市場はどのようなケースでとくに日本企業の経営の規律づけや構造調整に寄与するのか。この小論では、こうしたM&A市場と企業統治の関係という問題を考えてみたい(注1)。

 

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