[マールレポート ~企業ケーススタディ~]
2014年10月号 240号
(2014/09/15)
グループ中核企業が破綻
サンテックパワージャパン(以下サンテックジャパン)は世界最大の太陽光パネルメーカーであった中国・サンテックパワーホールディングス(以下サンテックHD)のグループ企業として日本国内市場の5%のシェアを占め、海外勢としては最大手の地位を築いてきた。販売量も順調に拡大し順風満帆に見えたサンテックジャパンだったが、2013年同社を未曾有の危機が襲った。
その危機について書く前に、もう少し詳しくサンテックジャパンの沿革について触れておこう。
サンテックジャパンの前身は日本の太陽光発電専業メーカーであったMSKである。同社は1967年創業で、80年代初頭より太陽光発電モジュールの製造販売を開始し、90年代には住宅用屋根材型及びガラス建材一体型太陽光発電モジュールの開発によって日本だけでなく欧米でも高い評価を受けるまでになった。そのMSKがサンテックHDと資本提携を結んだのは06年のこと。 MSKの建材一体型モジュール設計・生産の高い技術に中国・サンテックHDが目をつけたのである。サンテックHDは06年8月、第三者割当と既存株主からの株式買い取りによってMSKの3分の2の株式を取得、その後08年6月にサンテックパワーHDの株式を対価に残りのMSK株式を取得し、完全子会社とし、09年6月には社名MSKを「サンテックパワージャパン」に変更、外資系企業としては初めて、日本での住宅向け太陽光発電システムの開発・販売を本格化させた。
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