[編集部から]

2024年3月号 353号

(2024/02/09)

次号予告と編集後記(2024年3月号)

次号予告

2024年4月号
特集:真摯な買収提案に企業はどう対応すべきか?
2024年3月11日 マールオンライン上のリリース 
2024年3月15日 発売
※内容は変更されることがあります。タイトルは仮題です。

編集後記

■王子ホールディングスの統合報告書の社長メッセージの最後に、渋沢栄一が1914年に製紙事業に対して語った回顧録の「最後のまとめ」が紹介されています。「…日本の工業と称せられるものの中で、機械工業の起源と称すべきものは、王子製紙会社をおいて他になかろうと思う。例えていえば、陽春の候には百花競って花を開く。そして、それは実にあざやかで、きれいなものであろう。さりながら、花のさきがけは梅の花である。この梅の花は、花として美しいものではないかもしれないが、立春の後の寒さの中でも毅然として咲きはじめ、良い香りを放つことに至っては、桜も、牡丹も、遠く及ばない。しかして、王子製紙会社は、百花中、梅の花たる位置を占め得るということは、争うべからざる事実である。…」。王子グループは2023年2月に創業150周年を迎えました。磯野裕之社長は、梅の花を咲かせ続けるために、こうした思いをつないで、「次の150年も繁栄できるよう、力を尽くしていく」とコメントしています。近年、上場各社は非財務情報も広く包括する統合報告書の作成に力を入れていますが、こうしたメッセージはステークホルダーのなかでも、特に従業員を意識したものだろうと感じます。2月4日は立春、MARR(マール)もM&A情報発信の起源として、梅の花を咲かせ続けたいと思います。(優)

■ヤオコーが2021年に設立したフーコット(本部:埼玉県小川町)が展開する食品スーパー「Foocot(フーコット)」。コンセプトは「美味しいもの、圧倒的な品揃え、低価格とそれらを支えるローコストオペレーションの徹底追求」。先日5号店が開店し、連日にぎわっています。店内は広く、通路は大型ショッピングカート2台並んですれ違ってもゆったりと通れます。大きな商品棚には数多くの商品が大量に陳列されています。精算は現金のみ、ポイントカードもありません。営業時間は朝10時から夜7時までと短めです。商品の補充頻度を減らす、ペットボトルの常温販売や短い営業時間により、人件費や光熱費の削減、また電子マネーなどの決済手数料がかからないなどの工夫で低価格を実現しているようです。ヤオコーは、2017年4月に買収したエイヴイ(神奈川県横須賀市)とフーコットを軸に、ディスカウント業態を進化させています。
都心部では複数のスーパーが乱立し、各社が顧客獲得に向けてしのぎを削っています。消費者としては、物価高騰が続く中で、いいもの、安いものや利便性を求めて、スーパーの使い分けに磨きをかけていきたいと思います。(礼)

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