[M&Aの現場から]

2024年8月号 358号

(2024/07/09)

【Bee Alternatives】多彩な流動化ソリューションの提供を強みに、グローバルでセカンダリー投資事業を展開

乙訓 史樹(Founding Partner)
井野口 敦彦(Founding Partner)
陳 昱良(Founding Partner)
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(左から)陳昱良・Founding Partner、乙訓史樹・代表社員、井野口敦彦・Founding Partner

(左から)陳昱良・Founding Partner、乙訓史樹・Founding Partner、井野口敦彦・Founding Partner

 Bee Alternativesはマレーシアに本拠を置く、PE・VCのセカンダリー投資に特化した運用会社だ。2021年3月、PEファンドのアント・キャピタル・パートナーズのセカンダリーファンド事業をカーブアウトする形で、乙訓史樹氏、井野口敦彦氏、陳昱良氏の3人によって設立された。

 PEやVCファンドへの投資では、LP(投資家)はファンドが満期を迎えるまでは原則として出資持分を解約できない。そこで、運用中ファンドのLPから持分を買取り、一定の流動性を提供するのがBee Alternativesのようなセカンダリーファンドだ。現在同社はアント・キャピタル・パートナーズ時代から数えて6号目のファンドを運用中で、運用資産残高は300億円に達する。

円滑な投資のために海外で創業

 代表の乙訓氏は、海外で会社を立ち上げた経緯を次のように説明する。「まずは金商法上のハードルで、日本の投資事業有限責任組合で適格機関投資家等特例業務としてセカンダリーファンドを運用すると、海外の売り手から国内登録されていない海外ファンドの持分を譲り受ける場合には、海外ファンド側にも同特例業務の届出が必要となるためです。魅力的な案件でも売り手が海外、かつ投資対象が海外ファンドの場合、GPの対応次第では投資が困難であり、ファンド・ストラクチャーを変更する必要がありました。

 2つ目は情報の秘匿性の懸念です。アント・キャピタル・パートナーズはバイアウトファンドおよびダイレクト・セカンダリーファンドを運用しております。LP持分譲渡にはGPの承認が必要ですが、国内ファンド持分の譲渡の場合、譲渡先が同じ国内PEファンドだと、GPによっては情報の秘匿性やファンドの独立性を懸念する声がありました。もちろん、ウォールを引き、厳格に管理をしていましたが、海外で物理的、資本的に分離し、独立系運用会社としてその懸念を払拭する事としました。

 付け加えると、なぜマレーシアかというと、2021年3月は新型コロナウイルスが世界的な広がりを見せ、各国がロックダウンを導入し、香港やシンガポールという選択肢がなかったため、英語が通じ金融市場が成熟しているマレーシアでスタートする事としました。比較的安価な物価に加え、人材のクオリティーも高く、アジアや欧米の巨大なPE市場にアクセスしやすい立地であることもポイントです」

地域の特色が出るセカンダリー市場

 グローバルの投資案件にも数多く接する乙訓氏によると、セカンダリー市場には地域ごとに特色が見られるそうだ。

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