[Webマール]

(2024/12/06)

<2025年のM&A市場を展望する②> 日本企業への関心高まりモメンタムは良好

福田 祐夫(シティグループ証券 取締役副会長 バンキング統括投資銀行部門長)
安久 芳伸(同 M&A本部長)
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左から福田祐夫氏、安久芳伸氏

左から福田祐夫氏、安久芳伸氏

満遍なく、様々な業界でディールが増える

―― 2025年のM&A市場をどう見通していますか。

福田 「もともと私は2023年から強気な予測をしていましたが、今の状況を見るとその方向に進んでいると実感しています。簡単に言うと、『M&A市場が欧米化してきた』という印象です。これまで日本では“グレーゾーン”な時期が長く続きましたが、経済産業省が策定した指針などを基にM&Aの明確な枠組みが整い、物事が進んでいくようになりました。

 同時に、株主からのプレッシャーも高まっています。中途半端な対応をすると、株主総会において株主提案の賛成率が大幅に下がるなど、企業に厳しい目が向けられます。この2つの要因が市場に大きな影響を与えていると思います。

 また、国内外の投資家、アクティビストもこうした動きを注視しており、M&Aに対する関心が高まっているということだと思います」

―― 足元のPEファンドの活動をどう見ていますか。


■福田 祐夫(ふくだ・ますお)
2022年2月より現職。それ以前は、エバコア・ジャパン代表取締役社長、みずほ証券常務執行役員として投資銀行グループ共同グループ長等を歴任。三井住友フィナンシャルグループによるSMBC日興証券設立当初の2009年10月から2013年5月にかけて、SMBC日興証券において常務執行役員、投資銀行本部長等を務める。それ以前は、2006年より日興シティグループにて常務執行役員、投資銀行本部長およびエグゼクティブ・コミッティー・メンバーを務める。慶応義塾大学商学部卒業。ロチェスター大学サイモン校経営学修士修了。

■安久 芳伸(あぐ・よしのぶ)
旧日興證券の投資銀行本部等を経て、1998年より旧ソロモン・スミス・バーニー証券会社に出向、1999年の日興ソロモン・スミス・バーニー証券会社(現シティグループ証券)の設立と同時に転籍。M&Aアドバイザリー案件については、クロスボーダー・国内案件を問わず、各業界・セクターにおいて数多くの案件をアドバイス・執行。早稲田大学商学部卒業。ボストン大学経営学修士修了。日本証券アナリスト協会検定会員。一橋大学経営大学院非常勤講師。

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