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M&A専門誌マール

2017年7月号 273号 : 特集・特別インタビュー

[PEファンドのトップに投資戦略を聞く③]カーブアウトと事業承継案件を主な投資ターゲットに 有料記事です

 佐々木 康二(東京海上キャピタル 取締役社長・マネージングパートナー)

 

佐々木 康二

500億円のファンドを最終クローズ

-- このほど、TMCAP2016ファンドを総額517億円で最終クローズしました。東京海上キャピタルとしては5号目のファンド設立ですね。

「1998年の投資事業有限責任組合法施行後、初めてのファンド設立となった『TMCAP98投資事業有限責任組合(以下TMCAP98)』(組成金額37億円:清算済み)の運営開始以来、『TMCAP2000』(同223億円:清算済み)、『TMCAP2005』(同326億円:清算済み)、『TMCAP2011』(同233億円:投資期間終了、運用中)と順調に投資実績を積み重ねて、今般5号ファンドとなるTMCAP2016をファンド総額517億円で立ち上げました。本ファンドは昨年10月21日に291億円でファーストクローズした後、多様な機関投資家や年金基金等への追加募集を継続してまいりました。この結果、コミットメント累計額が当初のファンド目標額500億円を上回る517億円余となったため、当初想定を半年ほど早めて17年4月5日をもって募集を終了することにしました」

地方銀行との長期的な連携を図る

-- これまでのファンド規模を見ますと、前回のTMCAP2011ファンドは、その前のTMCAP2005ファンドと比べても約100億円募集金額が少なくなっていますが、やはりリーマンショックの影響が大きかったということですか。

「リーマンショックは大きな影響がありました。リーマンショックを受けて、米国の金融規制改革法(ドッド・フランク法)の中核となる『銀行の市場取引規制ルール』、いわゆるボルカールールが10年夏に成立しました*。ボルカールールの基本理念は、金融システムの安定を図るために、預金を通じて資金調達を行う商業銀行は、顧客のためになる場合を除き、投機的投資の実施が制限されるべきというものでしたし、成立後も適用範囲や解釈が明確でなかったことから、銀行ばかりでなく保険会社、年金基金もファンドへの出資については慎重にならざるを得なかったのです。

  さらに、11年には東日本大震災がありましたし、デフレ脱却の先が見えない経済環境の中でのファンドレイズでしたから大変でした。当社としては、ファンド規模は急激ではなく着実に拡大させたいので、本来であればTMCAP2005の326億円の後のTMCAP2011では当初400億円規模を想定していたのですが、それは望むべくもなかったのです。ただ、逆にファンド規模が小さくなったことを逆手にとって、現場では投資方針や投資戦術も変化させ、従来のカーブアウト主体から比較的中・小型のファミリー企業への投資案件に集中的に取り組み、実績を積み上げることができたので、振り返ってみればTMCAP2011で規模の面でいったんしゃがんだのもよかったと思っています。このように中期的な観点で当社のファンドレイズを見ていただくと、TMCAP2016の規模は、過去のスムーズな拡大の延長線上にあることがご理解いただけると思います」

*オバマ米大統領の呼びかけにより、ポール・ボルカー元米連邦準備理事会(FRB)議長が提唱。15年7月21日より全面適用されている。17年2月米国のトランプ大統領は、俗にいう「ボルカールールの撤廃」という大統領令 にサインした。 

-- TMCAP2016はファンド総額517億円ということで、順調に資金が集まったということですが、出資先でこれまでとは違った傾向はありますか。

「LPとしては、年金が投資家数も金額も大きく増えて全体の2割を超えたということ、また従来からメガバンク含む全国型銀行、地方銀行、信託銀行といった金融機関は当社のファンドの主力投資家ですが、今回はとりわけ地方銀行から評価頂き3割を超えた点が新しい傾向です」

-- 地方銀行は、日銀のマイナス金利政策によって預貸金利ざやが縮小し、17年3月期決算で本業のもうけを示す実質業務純益を見ても、地銀20行・グループのうち18行・グループが前期に比べ減益となっています。貸し出し競争が激しさを増している中で、収益構造の転換が急がれていますが、そうした背景もあるのでしょうね。

「当社は地銀とは親密な関係を構築していまして、これまでのファンドでも10行程度は出資いただいていました。それがTMCAP2016では17行に増えていますから、地銀の関心は確かに高くなっているということが言えると思います。

  地銀の関心が高まっている理由は2つあると思いま。一つは・・・

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