[藤原裕之の金融・経済レポート]
(2014/03/26)
収益好調も国内設備投資は依然低迷
企業収益が好調に推移している。法人企業統計によると、13年10-12月期の全産業(金融・保険除く、以下同様)の経常利益は前年比26.6%(7-9月期:同24.1%)と8四半期連続の増加となった。水準をみてもリーマンショック前の状態まで回復している(図表1)。円安に伴う輸出効果(数量より価格面の上昇が寄与)に加え、消費税率引き上げ前の駆け込み需要などが収益増に寄与しているとみられる。
収益が急回復をみせている中、依然として冴えないのが国内設備投資である。10-12月期の設備投資は前年比4.0%と3四半期連続で前年を上回ったものの、経常利益が2桁増の勢いをみせているのに比べると明らかに力強さはない(図表2)。
図表1 企業収益の推移
図表2 国内設備投資の推移
■藤原 裕之(ふじわら ひろゆき)
略歴:
弘前大学人文学部経済学科卒。国際投信委託株式会社(現国際投信投資顧問)、ベリング・ポイント株式会社、PwCアドバイザリー株式会社を経て、2008年10月より一般社団法人 日本リサーチ総合研究所 主任研究員。専門は、リスクマネジメント、企業金融、消費分析、等。日本リアルオプション学会所属。
※詳しい経歴・実績はこちら
この記事は、無料会員も含め、全コースでお読みいただけます。
マールオンライン会員の方はログインして下さい。ご登録がまだの方は会員登録して下さい。
――4月1日「オリックス・クレジット」から「ドコモ・ファイナンス」に社名変更
[Webインタビュー]
[【バリュエーション】Q&Aで理解する バリュエーションの本質(デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー合同会社)]