[視点]
2007年6月号 152号
(2007/05/15)
経営戦略のひとつとしてM&Aは定着したといえよう、しかしながら、欧米では「M&Aの3分の2は失敗する」との調査結果が出ている。また、日本での経営統合事例を対象とした株価の騰落率でみると、日本のM&A成功率は欧米の調査結果よりも高い約50%となる。ただ、それでもM&Aの成功を目指す経営者にしてみれば、必ずしも高い成功率とは感じられないだろう。M&Aに関連する経営者の課題はM&A成立後に生じる。M&Aによるシナジーを十分に発揮できなければ「のれん代の償却負担」という形でM&Agono 企業業績に重くのしかかってくる。また、何よりシナジーを実現化するために「人・組織の融合」をスムーズに進められるかがM&A後の最大の課題となる。買収される側のアレルギーをいかに薄め人の融合を果たしていくか、この辺りに欧米型の資本の論理に偏り過ぎない、日本的なM&Aのあり方と成功へのカギが隠されているのではないだろうか。
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