レコフデータは1985年以降のM&Aデータベースを構築しています

キーワード 一覧

[【小説】経営統合の葛藤と成功戦略]

2013年12月号 230号

(2013/11/15)

第54回 『店舗別の経営統合リスクの見極め』

 神山 友佑(デロイト トーマツ コンサルティング)

【登場人物】  山岡ファイナンスサービス社は、渋沢ファイナンスコーポレーション社との経営統合を数カ月後に迎えようとする中で、大規模な構造改革の実施に着手していた。経営統合と構造改革の両立という難しい難題を突き付けられる中で、山岡FS社では具体的なリスク分析と対策検討に着手していた。

人事異動発表による、希望退職応募への影響

  経営統合を3カ月後に控えた年明け早々に、山岡FS社では予定通り大規模な人事異動が実施された。そして取締役クラスと管理職を中心とした数十人に及ぶ異動は、社内的にも対顧客的にも小さくはない混乱を生じさせていた。しかしそれらの混乱は、経営企画室長の松尾明夫が率いる統合推進事務局内では事前に予測された範囲内であり、初期的な混乱の最小化と収拾に向けた取り組みが既に発動されていた。
  一方で初期的混乱を乗り越えた後の、経営統合までの数カ月間に起こり得るより大きな混乱については、統合推進事務局でもその可能性をはかりかねていた。混乱の事前予測を困難にしていたのは、管理職及び現場従業員の希望退職への応募見込みである。今回は人事異動の発表から実際の年明けの異動まで、約1カ月半の期間が置かれた。そして希望退職の応募締め切りはこの1カ月半の間に設定されていたため、異動の発表内容が希望退職の応募に大きく影響することは必至であったのだ。
  周到な根回しが奏功したこともあり、今回の異動で栄転的に登用される者は誰一人として希望退職に応募しなかった。また経営統合に対してあからさまに反対の言動を示し、今回の異動で閑職に回されることになっていた管理職の過半は、希望退職に応募する結果となった。ここまでは全て予想の範囲内である。

この記事は、Aコース会員、Bコース会員、EXコース会員限定です

マールオンライン会員の方はログインして下さい。ご登録がまだの方は会員登録して下さい。

[無料・有料会員を選択]

会員登録

バックナンバー

おすすめ記事

第164回 パンデミック下での企業経営と情報開示

M&A戦略・実務

[M&A戦略と会計・税務・財務]

NEW 第164回 パンデミック下での企業経営と情報開示

荒井 優美子(PwC税理士法人 タックス・ディレクター)

【第4回】価値創造のための経営企画機能

スキルアップ

[【企業変革】価値創造経営の原則と実践(マッキンゼー・アンド・カンパニー)]

NEW 【第4回】価値創造のための経営企画機能

野崎 大輔(マッキンゼー・アンド・カンパニー 日本支社 パートナー)
柳沢 和正(マッキンゼー・アンド・カンパニー 日本支社 パートナー)
呉 文翔(マッキンゼー・アンド・カンパニー 日本支社 アソシエイト・パートナー)

M&A専門誌 マール最新号

マールマッチング
M&Aフォーラム
NIKKEI TELECOM日経テレコン
日経バリューサーチ

M&A専門誌マール

M&A専門誌マール

「MARR(マール)」は、日本で唯一のM&A専門誌で、「記事編」と「統計とデータ編」で構成されています。

レコフM&Aデータベース

レコフM&Aデータベース

「レコフM&Aデータベース」は、日本企業のM&Aなどどこよりも網羅的に、即日性をもって構築している日本で最も信頼性の高いデータベースです。

セミナー

セミナー

マールの誌面にご登場いただいた実務家、研究者などM&Aの専門家を講師としてお招きし、成功に導くポイント、M&Aの全体プロセスと意思決定手続き、実証研究から見た分析などについてご講演いただきます。

SPEEDA RECOF

SPEEDA RECOF

「SPEEDA RECOF」とは「レコフM&Aデータベース」と株式会社ユーザベースが開発・運営する企業・業界情報プラットフォームである「SPEEDA」がシステム連携します。

NIKKEI TELECOM日経テレコン 日経バリューサーチ

日経テレコン

2002年7月に、日本経済新聞デジタルメディアが運営する日経テレコンの「レコフM&A情報」を通じてM&Aデータの提供を開始しました。

M&Aに関するお問い合わせ、ご相談は
こちらからお気軽にお問い合わせ下さい。

お問い合わせフォーム