[マールレポート ~企業ケーススタディ~]

2023年1月号 339号

(2022/12/06)

インフロニア・ホールディングス M&Aを活用し、建設業から総合インフラサービス企業への脱皮を目指す

  • A,B,EXコース
※本記事は、M&A専門誌マール 2023年1月号 通巻339号(2022/12/15発売予定)の記事です。速報性を重視し、先行リリースしました。
岐部氏

岐部 一誠(きべ・かずなり)インフロニア・ホールディングス 代表執行役社長

熊本大学工学部卒業後、1986年前田建設工業入社。経営管理本部総合企画部長、執行役員土木事業本部副本部長・経営企画担当、常務執行役員事業戦略本部長などを経て、2020年取締役専務執行役員経営革新本部長。2021年10月のインフロニア・ホールディングスの発足に伴い、代表執行役社長兼CEOに就任。

 インフロニア・ホールディングス(HD)は2021年10月、前田建設工業が前田道路や前田製作所と経営統合して誕生した持株会社だ。中期経営計画「INFRONEER Medium-term Vision 2024」では、3年間で500億円以上をM&A投資に投じるとの経営目標を掲げており、「外的要因に左右されずに持続的成長を実現するビジネスモデルの確立」を早期に目指すことにしている。

 インフロニアHDは2021年10月に発表した10年間の中長期経営計画で、新規建設の請負市場の縮小、老朽化するインフラの維持・修繕需要の増大や自治体の財政難などを見越した経営戦略を発表した。「請負型」のビジネスモデルを改め、インフラ運営の上流から下流までのサービスをグループで提供する「総合インフラサービス企業」への変革を経営戦略の中核に掲げた。

(図表1)インフロニアHD 中計での業績目標
中計での業績目標
(出所)インフロニアHD

 インフロニアHDは、事業セグメントを土木、建設、インフラ運営、舗装、機械、その他の6つに分けている(図表1)。中計期間(2023年3月期から2025年3月期の3年間)の売上総利益ベースで2倍以上に大きく伸びると見込んでいるのが、インフラ運営事業だ。将来的には、営業利益ベースで5割をインフラ運営事業で稼ぐ会社への変革を目指す。

 具体的には、

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