[ポストM&A戦略]
2017年2月特大号 268号
(2017/01/19)
海外でまとまった規模の買収(1次買収)を行うと、その地においてさらに買収を重ねる際には、1次買収先を活用してこれを行うこと(追加買収)に一定の合理性がある。実際に、大小いろいろな追加買収の事例が見られるようになってきたのは、日本企業による海外企業買収が高水準で推移し、過去の買収先のなかに、今後の買収に際して活用できるものが出てきたからであろうし、またそのような狙いで適切な買収先を探してきたからであろう。
また、過去にゼロから立ち上げて大きくしてきた海外拠点を活用して買収を行うケースも、厳密には追加買収とは呼べないのだろうが、類似した状況といえよう。
今回は、日本の本社による買収とせずに、既存の買収先を活用する追加買収とする場合のメリットと、留意点について論じることとする。
追加買収の利点とは
買い手の本社(コーポレート)ではなく、特定の社内カンパニーや事業部が買収の検討・実施主体となるケースは、さほど珍しいものではない。今回取り上げる追加買収はその類型のひとつで、具体的には過去の買収先(1次買収先)が更なる買収の検討・実施主体となるケースである。
その1次買収先が、買収時のままに独立性高く存続している場合は、追加買収という言葉がぴったりである。一方、経営統合や組織統合を経て実質的に、あるいは名実ともに、社内カンパニーや事業部のひとつに昇華・融合している場合、すなわち社内の位置づけや受ける扱い、そして見え方が他の社内カンパニーや事業部と同じ、というところまで来ている場合は、もはや追加買収といわれてもピンと来ないだろう。しかし、元をたどれば買収でグループ入りした中核部隊があって、それをさらなるM&Aに大いに活用しよう、ということであるから、やはり追加買収なのである。
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