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(2014/10/01)

大和ハウス工業

~住宅メーカーの殻を破り、「人・街・暮らしの価値共創グループ」として次のステージへ~

はじめに

 「建築の工業化」を企業理念に1955年に創業した大和ハウス工業。半世紀以上にわたって住宅・分譲マンション・商業施設などを軸に事業を展開してきた。

 同社は2001年に大和団地と合併し、現会長の樋口武男氏が社長に就任した。そして、樋口氏は数々の改革を打ち出した。グループの事業再編を進めつつ、2003年3月期には一括減損処理等による初の赤字を計上。これを機に攻勢に転じ、「総合生活産業」企業を目指して住宅からロボット、介護、農業に至るまで幅広い分野でM&Aを活発に行ってきた。その結果、2014年3月期には売上高2兆7003億円となり、ハウスメーカー・ゼネコンを含む建設業界でトップとなった。セグメント別にみると戸建住宅、賃貸住宅、マンションなど住宅に関連する事業が売上の50%を占めるが、この他の50%は商業施設や事業施設事業などによるものである(図表1)。

2013年4月にスタートした中期経営計画では国内市場のみならずグローバルマーケットを見据えた事業の拡充に取り組んでいる。

本稿では大和団地との合併から現在に至るまでの歩みを追った。

大和団地との合併、そしてグループ内再編へ

大和ハウス工業は、2001年4月に持ち分法適用会社だった大和団地を合併した。設立当初、宅地開発を主要業務としていた大和団地は、1970年代に住宅やマンションといった不動産事業を拡大し、1990年3月期には1000億円を上回る売上高(1012億円)を計上。しかし、バブル崩壊による不動産市況の悪化などに伴って売上は大きく減少し、1993年~94年には2期連続で赤字を計上した。加えて当時の有利子負債の残高は売上高の2倍という高水準であった。1993年には、大和ハウス工業現会長の樋口武男氏(当時は大和ハウス工業専務取締役)が大和団地の社長に就任。樋口氏のリーダーシップのもと、同社はマンション建設への注力などによって業績が回復し、2000年3月期には復配を果たしている。一方、設立当初パイプハウスを主力製品としていた大和ハウス工業は1959年にプレハブ住宅の原点であるミゼットハウスを開発し、1960年代以降新しい住宅市場を創出してきた。しかし、1990年代半ばの過度なリストラによる販売力の低下や1997年の消費税率アップなどに伴って業績が悪化した。戸建住宅やマンションなど同じ事業を手掛ける両社は、住宅市場の拡大が見込みにくい中で、合併を通じて重複事業・営業拠点の再編による効率性向上や管理部門から営業部門への人員の配置転換などによる販売力の強化を目指した。合併とともに大和ハウス工業の社長には樋口氏が就任し、売上高1兆円企業として新たなスタートを切ることになったのである。

 

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