[マールレポート ~企業ケーススタディ~]

2016年6月号 260号

(2016/05/19)

モリテックス――中国での産業用画像技術は今後も成長分野、だからCITICキャピタルと組んだ

  • A,B,EXコース

元創業者とプロキシ-ファイトも展開

右から佐藤 隆雄氏(モリテックス代表取締役社長)、伊藤 政宏氏(CITICキャピタル・パートナーズ・ジャパン・リミテッド エグゼクブ ディレクター)  2015年1月、中国系投資会社であるCITICキャピタル・パートナーズ(以下CITICキャピタル)傘下の特別目的会社「MVジャパン」が、東京証券取引所第一部上場の産業用のマシンビジョン(画像センサー)等の画像関連機器メーカー「ショットモリテックス(現モリテックス)」に友好的TOB(株式公開買付)を実施して親会社である独ショットAGの持株71.6%を取得。その後、モリテックスを完全子会社化するためのTOBが実施され、モリテックスは16年4月上場廃止となった。

  モリテックスの創業は1973年。中国深圳(シンセン)にメイン工場を持ち、米国はじめ、欧州、カナダ、香港、シンガポールに現地法人を展開して、独自の光ファイバ技術やマシンビジョン技術等をコアテクノロジーとして、ハイテク産業を支える多彩なキーデバイス&システムを開発・製造・販売してきた。このうち、マシンビジョン分野においては、創業当初からの強みである光学・照明技術を活用し、主に液晶製造装置業界、半導体製造装置業界、電子部品実装機業界向けに製品を提供、この分野では世界でトップシェアを誇っている。96年には店頭登録、2000年には東証一部に上場するなど同社の前途は順風満帆に見えた。その同社に転機が訪れたのは、07年のことだった。

この記事は、Aコース会員、Bコース会員、EXコース会員限定です

マールオンライン会員の方はログインして下さい。ご登録がまだの方は会員登録して下さい。

バックナンバー

おすすめ記事

アクセスランキング