レコフデータは1985年以降のM&Aデータベースを構築しています

キーワード 一覧

[視点]

2016年10月号 264号

(2016/09/15)

アジア域内の銀行M&Aの長期効果

 白須 洋子(青山学院大学 経済学部 教授)

  わが国の銀行は、近年、メガバンクのみならず地銀においても、アジアを中心とした海外展開が盛んである。顧客の海外進出に単について行くのみではなく、銀行自らの事業戦略のための海外進出である。3大メガバンクを例にとると、三菱東京UFJ銀行はフィリピンのセキュリティーバンクやタイのアユタヤ銀行、みずほ銀行はタイのサイアム商業銀行やベトナムのベトコンバンクと、三井住友銀行はカンボジアのアクレダ銀行やインドネシアの年金貯蓄銀行BTPNと資本・業務提携を行っている。このような状況の中でアジア地域全体の銀行買収について、自らの事業戦略のために買収を仕掛けたであろう買収側銀行の経済的効果を考え、統計的に検証してみたい。
  分析にあたり、2000年から2011年にアナウンスされ完了に至ったアジア地域の銀行提携・買収(少なくとも買収側又は被買収側のいずれか一方がアジアの銀行)のうち、財務データや株価が取得できる案件を対象とした(財務データや株価については3年後の情報までを利用)。
  買収側銀行の国別シェアを見る(Thomson Reutersデータから筆者が計算)と、日本(17%)、タイ(16%)、オーストラリア(15%)の順に多く、カウンターパーティーの上位の産業は、銀行(35%)、消費者金融(9%)、証券業(7%)となっている。一方、被買収側銀行の国別シェアは、日本(17%)、インドネシア(13%)、インド(12%)の順に多く、カウンターパーティーの上位の産業は銀行(54%)、その他の投資銀行(21%)、証券投資顧問業(14%)となっている。先進国である日本やオーストラリアのみではなく新興国を含む多くのアジアの国々に分散しており、銀行を中心とする金融機関間の提携・買収が多いようだ。

この記事は、Aコース会員、Bコース会員、Cコース会員、EXコース会員限定です

*Cコース会員の方は、最新号から過去3号分の記事をご覧いただけます

マールオンライン会員の方はログインして下さい。その他の方は会員登録して下さい。

[無料・有料会員を選択]

会員登録

バックナンバー

おすすめ記事

不況下におけるM&AとMAC条項に関する一考察

M&A戦略・実務

[M&A戦略と法務]

不況下におけるM&AとMAC条項に関する一考察

TMI総合法律事務所 弁護士 高橋 聖

第179回 医薬品業界~事業再構築、ポートフォリオ見直し加速でM&Aが増加

マーケット動向

[業界動向「M&Aでみる日本の産業新地図」]

NEW 第179回 医薬品業界~事業再構築、ポートフォリオ見直し加速でM&Aが増加

編集部

[対談]日本企業のイノベーションの起こし方

座談会・インタビュー

[対談・座談会]

NEW [対談]日本企業のイノベーションの起こし方

原田 泳幸(ゴンチャジャパン 代表取締役会長兼社長兼CEO、原田泳幸事務所代表取締役)
加藤 崇(Fracta CEO)
久保田 朋彦(GCAテクノベーション 代表取締役)(司会)



M&A専門誌 マール最新号

M&A専門誌マール

M&A専門誌マール

「MARR(マール)」は、日本で唯一のM&A専門誌で、「記事編」と「統計とデータ編」で構成されています。

レコフM&Aデータベース

レコフM&Aデータベース

「レコフM&Aデータベース」は、日本企業のM&Aなどどこよりも網羅的に、即日性をもって構築している日本で最も信頼性の高いデータベースです。

セミナー

セミナー

マールの誌面にご登場いただいた実務家、研究者などM&Aの専門家を講師としてお招きし、成功に導くポイント、M&Aの全体プロセスと意思決定手続き、実証研究から見た分析などについてご講演いただきます。

SPEEDA RECOF

SPEEDA RECOF

「SPEEDA RECOF」とは「レコフM&Aデータベース」と株式会社ユーザベースが開発・運営する企業・業界情報プラットフォームである「SPEEDA」がシステム連携します。

NIKKEI TELECOM日経テレコン 日経バリューサーチ

日経テレコン

2002年7月に、日本経済新聞デジタルメディアが運営する日経テレコンの「レコフM&A情報」を通じてM&Aデータの提供を開始しました。

M&Aに関するお問い合わせ、ご相談は
こちらからお気軽にお問い合わせ下さい。

お問い合わせフォーム