アクティビストは日本の上場企業動向や今年のM&A市場をどう見ているのか。日本生命保険・ストラテジックキャピタル出身で、現在、独立してアクティビスト活動を行う松橋理氏に見解を聞いた。
東証の要請による変化が大きい
―― 日本企業の資本市場との向き合い方に足元、変化は出ていますか。
「東京証券取引所が要請している『資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応』に対する各社の資料を見ていると、全体として資本コストについての意識付けが進んでいると感じています。
また、日本企業の経営陣が、資本コストの観点を踏まえて株主価値向上に取り組むことが、上場する以上は必要不可欠だということを強く実感していると想像しています」
―― 開示の内容・中身は評価できますか。
■松橋 理(まつはし・さとる)
早稲田大学政治経済学部卒業、Masters in Finance Part Time programme at London Business School修了。2009年4月より、日本生命保険相互会社株式部、Nippon Life Schroders Asset Management Europe Limitedを経て、株式会社ストラテジックキャピタルにて、それぞれ日本株式、欧州株式及びアクティビスト投資業務に従事。2022年9月より株式会社ナナホシマネジメント代表取締役。Sustainability and Climate Risk Certificate、EFFAS Certified ESG Analyst®、CFA Certificate in ESG Investing 及びCFA®取得。