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[特集インタビュー]

2015年4月号 246号

(2015/03/15)

CVCには、ベンチャー企業のバリューアップ能力が問われている

 田島 聡一(サイバーエージェント・ベンチャーズ 代表取締役社長)

田島 聡一(たじま・そういち)

既存産業とインターネットとの融合によるBtoB分野に注目

-- サイバーエージェント・ベンチャーズ(以下CAベンチャーズ)は、インターネット関連事業を行っているサイバーエージェントの子会社として2006年4月に設立され、インターネットビジネスに特化したスタートアップ企業を支援するCVCとして実績を重ねてこられました。他社にはない特長というとどのような点になりますか。

「サイバーエージェント・グループがこれまで取り組んできたさまざまなネットサービスでの事業経験を通じて蓄積してきたノウハウを基盤に、ハンズオン型支援ができるところが強みです。また、当社はアジアを中心に現在8カ国、11の拠点があります。そうした海外ネットワークを使ったグローバル展開の支援など、ベンチャー企業が持っている孵化したばかりの優れたネットサービスの価値を最大化できるようなサポートができることも他社にはない特長だと思います」

-- CAベンチャーズでは、日本を中心としたシード・アーリーステージのITベンチャー企業を投資対象としたファンドであるCA Startups Internet Fund1号投資事業有限責任組合(組成2011年7月。ファンドサイズ総額24億円)、CA Startups Internet Fund2号投資事業有限責任組合(2014年5月。総額50億円)の他に、中華圏のインターネット関連ベンチャー企業を投資対象としたCA JAIC CHINA Internet Fund(2006年4月。総額2280万ドル)、CA JAIC CHINA Internet Fund Ⅱ(組成2010年10月。ファンドサイズ総額1900万ドル)、東南アジアのインターネット関連ベンチャー企業を投資対象としたCA Asia Internet Fund I.L.P(2011年9月。総額2010万ドル)を運営しておられます。日本国内ではどのようなベンチャー企業が投資対象として有望だと見ていますか。

「音楽や書籍をはじめ、あらゆるコンテンツがデジタル化されてきています。そして、デジタル化されることによって、インターネットを通じて多くのユーザーにシェアされることが可能となり、新たなビジネスがどんどん生まれてきています。では今後どのようなビジネスが生まれてくるかというと、例えば、CADやCGによってモノがデジタルデータ化され、3Dプリンタの普及によって金型なしで安価に早く商品化できることができるようになりつつありますし、貨幣のデジタル化によってBitcoinのようなビジネスも生まれてきています。この他にも、ヘルスケアや不動産領域など、既存産業とインターネットとの融合がさらに広い範囲で進みますから、BtoBの分野には注目しています。米国でもBtoBのベンチャー企業が増えていますが、日本の場合はまだまだ少ない印象です。米国では多くの起業家がBtoCのサービス事業でベンチャー企業を立ち上げるという時代がありました。その事業をエグジットした資金でBtoBの分野で起業するケースが多く見られます。自らがベンチャー企業を経営する過程で、企業が抱えている課題が見えてきて、それを解決するためのBtoBのベンチャー企業を立ち上げるというサイクルになっています。その点では、日本のベンチャーエコシステムは北米に比べてまだ1周遅れていると思いますし、逆に言えば、今後日本でもBtoBのベンチャー企業が増えてくると考えています」

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