[M&Aスクランブル]

(2017/11/22)

資生堂のベンチャー投資

~M&Aを通じてベンチャー企業は一層身近に

  • A,B,C,EXコース

  2017年11月、資生堂がベンチャー企業を買収した。対象企業は米国のギアランという会社であり、同社はノースイースタン大学の研究所を前身とし2016年に設立された。ギアランはAI技術によってパソコンやスマートフォンの画面上でメーキャップを施し、また、これを素顔に戻す技術や、肌色を判定する技術などをもつ。化粧品販売ではインターネット通販の割合が高まっていると言われており、資生堂はギアランの技術を、個々の消費者に合わせた化粧品開発やネットによる消費者体験、カウンセリングなどに活用する。

  実をいうと資生堂のベンチャー投資は今回がはじめてではない。

  2017年1月には飲料販売のダイドー・ドリンコなどとともに国内ベンチャーのドリコスに資本参加。同社は身体データを解析し、必要な栄養素をオーダーメイドで粉末により提供するサプリメントサーバの開発を行っている。資生堂はドリコスの技術を活用し、消費者に合わせたサービスの開発に取り組む。

  また、同じ月に米国のベンチャー企業、マッチコーを買収している。同社は2013年に設立。特許技術を基に、消費者がスマートフォンによって自身の肌色を計測し、その肌色に合ったカスタムメードのファンデーションのオンライン購入を可能にするアプリケーションを提供しており、アップルのアプリケーションストアで配信されている。

  資生堂はギアランとマッチコーなどの連携を強化し、ビューティー分野におけるパーソナライゼーション(個々の消費者に対するカスタマイズ)機能を一層拡大することで…

 

この記事は、Aコース会員、Bコース会員、Cコース会員、EXコース会員限定です

*Cコース会員の方は、最新号から過去3号分の記事をご覧いただけます

マールオンライン会員の方はログインして下さい。ご登録がまだの方は会員登録して下さい。

バックナンバー

おすすめ記事

スキルアップ講座 M&A用語 マールオンライン コンテンツ一覧 MARR Online 活用ガイド

アクセスランキング