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[特集・特別インタビュー]

2020年11月号 313号

(2020/10/15)

新型コロナウイルス危機後のベンチャー・エコシステムの課題

――第4次ブームといわれるスタートアップの経営環境はどう変化する

赤浦 徹(一般社団法人日本ベンチャーキャピタル協会 会長)
赤浦 徹(あかうら・とおる)

赤浦 徹(あかうら・とおる)

インキュベイトファンド 代表パートナー
1999年にシードステージ投資に特化したVC ファンド、インキュベイトキャピタルパートナーズ設立。2010年インキュベイトファンド設立し現在に至る。累計総額440億円強のVCファンドを設立し、一貫して起業・設立時からの出資による運用を行う。IPO実績は16社。サイボウズ、エスプール、CARTA HOLDINGS、メディアドゥ、セレス、Aiming、ダブルスタンダード、Sansan、トヨクモ等。
03年4月独立行政法人 情報処理推進機構参与就任(2003〜2008年)。13年7月一般社団法人 日本ベンチャーキャピタル協会理事。15年7月より同協会常務理事就任。17年7月より同協会副会長、19年より同協会会長就任。
経済産業省 特定研究成果活用支援事業計画認定 外部審査委員、内閣官房 ベンチャーチャレンジ2020アドバイザリーボード、経済産業省 J-Startup推薦委員を務める。

スタートアップの資金調達市場はどのように変化していく?

―― リーマン・ショック後の経済対策として、政府が中心となって資金を出す官民ファンドの設立が相次ぎました。また、オープンイノベーションの旗印の下にCVC(Corporate Venture Capital)の設立も活発化し、多額の資金がスタートアップ市場に流入して第4次ベンチャーブームとも言われました。しかし、新型コロナウイルスの影響で日本のみならず、世界経済にも大きな影響が出ています。今後、スタートアップの資金調達市場はどのように変化していくのでしょうか?

 「新型コロナのパンデミックまでのベンチャー業界をめぐる環境を振り返って見ますと、トレンドとしてベンチャー企業に出資をするVC(ベンチャーキャピタル)の資金量が増えてきています。したがって、大きなトレンドとしてはベンチャー企業の資金調達環境は決して悪くありませんでした。また、大企業には内部留保がしっかり蓄積されていて、それを背景に事業会社が社外のベンチャー企業に対して投資を行う目的でCVCが数多く設立され、活発に活動を始めるという動きも見られました。

 新型コロナ禍の影響をどう読むかは非常に難しいところですが、大きなトレンドとしては、大企業からの新規事業開発を目的としたベンチャー企業への出資金額、また、VCファンドの大型化傾向を踏まえると、今後ベンチャー企業の資金調達環境は継続的に拡大していくものと考えています。ベンチャー企業はインターネットに関連したDX(Digital transformation)などを含めて、新しい世界を創出していこうというところが多く出てきていますので、足元はそうしたスタートアップに多くの資金が集まってきている傾向がみられると思います」

―― 例えば、大企業について見ますと、新型コロナの収束状況を見極めたいという傾向もみられるようですが、スタートアップに対する投資についてはどうでしょうか。

 「たしかに新型コロナの状況は大企業の方々も見通しづらいというところで、新型コロナ禍が長引くことを前提として考えると、足元でM&Aを積極的に進めようとか、スタートアップに積極的に出資をしていこうという機運では多分ないだろうと思いますが、一方で、当協会加盟のCVC各社からは投資減速するという話はあまり聞きません。さらに大きなトレンドは、今も申しましたけれども、大企業はしっかり内部留保を蓄えていて、かつ、新規事業を創出していきたいという思いがありますので、そちらに向ける資金が潜在的にあることは間違いないですから、新型コロナが収束に向かってくれば当然、大企業もM&AやCVCによる投資活動を積極化してくるであろうと思っております」


VCの投資基準に変化はあるか

―― 投資対象であるスタートアップの成長段階や事業分野によって大きく異なると思いますが、VCの投資基準に変化は出てきますか。

 「まだエビデンスを持っている状況ではないので

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